~紫耀side~
あー…学校行きたくねえな…
笹本瑠奈に会いたくねえよ…
ピンポーン♪
朝からインターホンが鳴るなんて珍しいな…とか思いながら洗面所に向かうため下に降りると、玄関には健人先輩がいた
は?何で健人先輩があなたの迎え?
意味わかんねえ…
……あなたのやつ今健人先輩のこと呼び捨てにしてなかったか?
俺は自分の部屋に駆け込むとベッドに入り頭から布団を被った
健人先輩…マジであなたに告ったのかよ…
しかも付き合ってるって…
あなたは健人先輩の告白OKしたのかよ…
信じらんねえ…信じたくもねえ…
俺はこんなにもあなたの事を…
あなたを傷付けたくないが為に笹本瑠奈からの脅しが怖くてあなたを裏切った
それ以前に、良く考えてみれば俺があなたに別れを告げた時点で既にあなたを傷付けてる
俺はそのまま布団の中で身体中の水分が全て無くなってしまいそうなほど泣きまくった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!