第20話

第19話
5,710
2021/02/05 23:21
~平野side~


今日は日曜日
あなた誘ってどっか遊びでも行こうかなって考えながら洗面所に向かったらあなたが化粧をしてた

よく見るとあなたがお気に入りだと言ってたワンピースを着て



平野紫耀
平野紫耀
どっか…行くのか?
私
うん、ちょっとね


ちょっとって何処だよ
コンビニ?なわけねえよな…そんなめかしこんで…


平野紫耀
平野紫耀
男…か?
私
は?なわけないでしょ?女友達だよ
平野紫耀
平野紫耀
そっか…
私
よし!出来た!
じゃ、行ってくるから


そしてあなたは最後にお気に入りの香水をシュッとかけて出かけて行ってしまった








____

そして今19時になる5分前
遅いなあなた…なにしてんだろ…





私
ただいま


あなたが帰って来た!
俺はダッシュで玄関まで出迎えた


平野紫耀
平野紫耀
おかえり、遅かったな
私
そう?まだ19時前だけど
平野紫耀
平野紫耀
どこ行ってたの?
私
別にどこでも良いでしょ、お兄ちゃんには関係ないじゃん


家の中に入り俺の前を通り過ぎようとした瞬間、嗅ぎ覚えのある匂いがした
あなたの香水の匂いとは別の匂い…

この匂いって確か…


平野紫耀
平野紫耀
ちょっとあなた、こっち来て
私
え?なに?なんでよ
平野紫耀
平野紫耀
いいから!来いよッ!


イラッとした俺はあなたの手首を掴むとそのまま引っ張るように俺の部屋に連れて行った


私
ほんと何よ急に…、
ちょ、お兄ちゃん…ッ!?


部屋の中に入った瞬間すぐさまドアを閉め、逃げられないように手首を掴んだままあなたを壁に押し付けた

そして、そのままあなたの首筋に顔を埋めた



私
…っ、お兄ちゃんッ…やめ…、
平野紫耀
平野紫耀
なんでお前から廉の匂いがすんの?
私
……え?
平野紫耀
平野紫耀
お前…今日女友達と出掛けるって言ってなかったっけ
私
それはその…
平野紫耀
平野紫耀
今日…誰といたんだ?
私
…………。


あなたは目を泳がせると顔を伏せて黙り込んでしまった


平野紫耀
平野紫耀
廉…と一緒にいたんだろ?
私
……ん


コクンと頷くあなた
なんで…俺に嘘ついたんだよ…


平野紫耀
平野紫耀
廉と…付き合ってんの?
私
…付き合ってないよ?
平野紫耀
平野紫耀
じゃあ何でこんなにアイツの匂いがすんだよ!抱き締められたりでもされなきゃこんなに匂いなんか付かねえだろ!
私
…………。


すると、あなたはまた口篭ってしまった
まさか…


平野紫耀
平野紫耀
お前…抱き締められたのか…?
私
…うん
平野紫耀
平野紫耀
なんで…ッ
私
告られた…
でも、振ったけど…


振った…?なんだ…そっか、振ったのか…
でも…抱き締められてんのは許せねえ

俺はあなたを腕の中に閉じ込めると力いっぱい抱き締めた


私
ちょっ、お兄ちゃんっ…苦しいよ
平野紫耀
平野紫耀
だめ、我慢してて
私
なんでよ…ッ


腕の中から逃れようとするあなたの耳元に唇を近付けると


平野紫耀
平野紫耀
虫除けさせて…お前は俺の匂いだけ付けとけばいいから


と、ワザと低い声で囁いた

プリ小説オーディオドラマ