~平野side~
今日は日曜日
あなた誘ってどっか遊びでも行こうかなって考えながら洗面所に向かったらあなたが化粧をしてた
よく見るとあなたがお気に入りだと言ってたワンピースを着て
ちょっとって何処だよ
コンビニ?なわけねえよな…そんなめかしこんで…
そしてあなたは最後にお気に入りの香水をシュッとかけて出かけて行ってしまった
____
そして今19時になる5分前
遅いなあなた…なにしてんだろ…
あなたが帰って来た!
俺はダッシュで玄関まで出迎えた
家の中に入り俺の前を通り過ぎようとした瞬間、嗅ぎ覚えのある匂いがした
あなたの香水の匂いとは別の匂い…
この匂いって確か…
イラッとした俺はあなたの手首を掴むとそのまま引っ張るように俺の部屋に連れて行った
部屋の中に入った瞬間すぐさまドアを閉め、逃げられないように手首を掴んだままあなたを壁に押し付けた
そして、そのままあなたの首筋に顔を埋めた
あなたは目を泳がせると顔を伏せて黙り込んでしまった
コクンと頷くあなた
なんで…俺に嘘ついたんだよ…
すると、あなたはまた口篭ってしまった
まさか…
振った…?なんだ…そっか、振ったのか…
でも…抱き締められてんのは許せねえ
俺はあなたを腕の中に閉じ込めると力いっぱい抱き締めた
腕の中から逃れようとするあなたの耳元に唇を近付けると
と、ワザと低い声で囁いた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。