第138話

第137話
3,619
2021/03/21 00:07
~あなたside~


無理矢理車に乗せられた瞬間、手足を拘束され口元に布が覆われた途端、何か匂いを嗅がされ私は意識を飛ばした




そして意識が戻った頃には、薄暗く埃っぽい部屋の中にいた


未だに手足は拘束されたままで口もガムテープみたいな物で塞がれているため声を発することが出来ない


スマホが入っているカバンも奪われてしまったため、助けを呼ぶことが出来ない




私…このままどうなるの?
ほんとに殺されちゃうの…?



落とした指輪…気付いてくれたかな



紫耀…助けて…お願い…




私はひたすら紫耀が助けに来てくれる事を願いながら涙を流した





____



影浦恵
影浦恵
ふふ、随分と可哀想な姿ねあなたちゃん笑
私
んー!んー!
影浦恵
影浦恵
そっか、口塞がれてるから喋れないわよね笑
それ取って欲しい?


私は必死に首を縦に動かした
しかし…


影浦恵
影浦恵
ダメに決まってるじゃない笑
どうせ騒ぐでしょ?まあ、この場所に近寄る人なんて居ないと思うけど笑



それだけ言うと、影浦さんは部屋から出て行こうとした


待って!行かないで!



私
んー!んんー!
影浦恵
影浦恵
何言ってるかわからないわよ笑
じゃ、もうここには来ないから…さようなら、あなたちゃん笑


影浦さんは部屋から出るとガシャンと重たそうな扉を閉め、鍵をかけた




この部屋には誰も近付かないって言ってたし
手足も拘束され動けない

ましては声も発せない…



絶体絶命じゃん…どうすればいいのよ…





しかもなんだか凄く寒くなってきた…


瞼が重い…



私は目を閉じるとそのまま意識を失ってしまった

プリ小説オーディオドラマ