~紫耀side~
外からあなたの声がすると思って自分の部屋の窓から外を覗いたら健人先輩とキスしてた
その瞬間俺の中はドス黒い感情が支配し始めた
あなたが俺の部屋に来ることは想定外だったが、部屋に入った瞬間に腕を引っ張り壁に押し付けた
あなたはびっくりした表情で俺のことを見てる
嫉妬、怒り、悲しみ、愛しさ...色んな感情をぶつけるかのようにあなたの唇を塞いだ
抵抗するあなたの身体を強く壁に押し付けると舌で唇をこじ開けあなたの舌と絡ませた
久しぶりのあなたの唇だと思ったら止まんない
俺以外のヤツが触れたと思うと嫉妬でどうにかなりそうだ
しつこいくらいに口付け、唇を離した頃にはあなたの顔は真っ赤に染まり蕩けていた
ホントのことが言えたらどんなに楽か
いや、もういっそのこと言ってしまおうか
それだけ言うとあなたは俺の腕の中から抜け出し、プリントを置いて部屋を出てしまった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。