~あなたside~
紫耀がバイトを初めてから数週間が経った
2人で過ごす時間は減ったけど…頑張ってる紫耀を見てるとすごい甘やかしてあげたくなる
ぎゅーっと抱きついてくる紫耀を抱き締めると眠たいのか欠伸をしてた
私のお腹に擦り付くその顔はもう半分寝てる
なんかすごい忙しいらしい、紫耀のバイト先
朝から大学行って夜は帰ってくるの22時くらいだもんね
しかも週5で入ってるし…
仕方ない、少しだけこのままの体勢で居てあげよう
と、思いながら私は紫耀のサラサラの髪を撫でた
…実は健人とLINEをしながら
よし、これでOK
明日紫耀には内緒でバイト先にお邪魔するんだ!
やっぱり働いてるとこ見てみたいじゃん?
一人では何となく心細いから健人も誘った
どしよ…バレないように変装とかした方が良いかな
____
そして翌日の夕方
紫耀はいつも通りバイトに行き、私は健人が迎えに来るのを待ってるなう
ぁ、なんか玄関が騒がしい
健人来たのかな
なんつー会話をしてるんだよこの2人は
紫耀が聞いてたらキレてたよ
帽子を深く被り、パパの部屋にあったおっきめのサングラスを装着してる私
やっぱバレたく無いから変装して行くことにした
まだ言うのかママは
ホント健人のことお気に入りだよね
そしてなんやかんやして紫耀のバイト先へと向かった私たち
ちゃんと働いてるのかな
心配だけど…頑張ってる姿見るの少し楽しみだな
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!