~あなたside~
お兄ちゃんが私のこと愛してるって言いながらキスしてきた
でも寝てると思い込んでたみたいだし…私もそのまま目を閉じ寝たフリをしていた
お兄ちゃん…今の私のファーストキスだったんだよ?
____翌朝
ふと、目が覚めると隣にはお兄ちゃんがいた。
そっか…雷怖くてお兄ちゃんと一緒に寝たんだっけ
いつからかお兄ちゃんと一緒に寝るのが恥ずかしくなって雷が鳴る日はママと寝てた
でも昨夜はお兄ちゃんしか居なかったから仕方なく…って感じだったんだけど…
まさかあんな事が起こるなんて思いもしなかった
まあ、お兄ちゃんは私が寝てたと思ってるだろうし…いつも通りでいいよね?
と、ベッドから出ようとした瞬間
グイッと腕を引っ張られた
と、言いながら私に抱きつこうと瞬間、一気に顔が熱くなり咄嗟に離れた
私は赤くなった顔をお兄ちゃんに見られないように慌ててリビングへと向かった
なんでこんな意識してるんだろ…私
血の繋がったお兄ちゃんなのに…
____
今は赤い顔も治まって平常心なはずなんだけど…
ただお醤油を渡して手が触れることなんてしょっちゅうあるのに…何故か今はドキッとした
相手はお兄ちゃんなんだから意識するなんておかしな話…
平常心…平常心…
そして、夕方頃ママとパパが帰ってきていつも通りの日常に戻った
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!