第38話

38話!!
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2019/07/09 12:11
楽しい時間は直ぐに過ぎ去っていく





初めて乗ったコーヒーカップ。




ジェットコースター。








全てが楽しかった。








芥川とも沢山話した。








太宰さんと中也さんは途中で見かけなくなったけれど.......。
芥川龍之介
芥川龍之介
人虎...。
今は観覧車に乗っている。






さっきまでいた地上がどんどん遠くなってジオラマのように見える。







中島敦
中島敦
どうしたんだ?



僕は初めて見る景色に釘付けになっていた。
芥川龍之介
芥川龍之介
僕はお前を好いている。
狭い空間に二人きり。




自然と芥川との距離も近くなる。




でも、それ以上に近い。
中島敦
中島敦
ち、近いよ
それでも芥川は僕との距離を詰める。




やけに心臓が五月蝿い。




芥川龍之介
芥川龍之介
お前はどうだ。僕を好いているのか
中島敦
中島敦
ぼ、僕は.......
芥川の目を見る。







真剣だ.......。







僕は...









僕は...





中島敦
中島敦
わ、わからない.......
芥川龍之介
芥川龍之介
聞こえぬぞ
芥川はまた近づく。




反射的に僕は手を出してしまう。





芥川を拒否するかのように.......。
中島敦
中島敦
あっ.......。
少し紅くなっていた芥川の顔。





それも一気に白く、いつもの冷徹な顔に戻っていく。
芥川龍之介
芥川龍之介
そうか、すまぬ。
二人きりの空間に気まづい空気が流れる。






僕は最低だ.......。






でも.......。







『ありがとうございましたー!』






元気な店員さんの声が聞こえる。







『これからもお幸せに』





去り際、そう言われた。









でも、芥川の表情は何一つ変わらない。





下を向きながら出口に向かう。







中原中也
中原中也
おい、敦!次は俺だ。行くぞ
そう言い手を引っ張られる。
中島敦
中島敦
あ、ちょっと、待ってください、
そういうと、手を離し僕達に背中を向けた。




僕は芥川の方を向き、言葉を発した
中島敦
中島敦
芥川!!僕.......。お前のこと嫌いじゃない...から.......。さっきはごめん
芥川龍之介
芥川龍之介
そんなことは知っている。返事はずっと待つぞ




芥川は少し嬉しそうにしていた。





中島敦
中島敦
すみません.....!!
中原中也
中原中也
おう、次は俺がお前を落とす番だからなぁ。芥川のことは忘れろよー




僕は訳もわからず、ただただ中也さんに手を引かれた。

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