あなたが、「シフトが早くなった」と言って、焦って出て行ってしまった。
ユリに出会って、一緒に昼食をとったことを話す。
たしかにユリは可愛かった。
…可愛いというより綺麗といったほうがいいかもしれないけど。
なんだそれ とツッコミをいれるジミン。
恋、か。
俺は恋をしたことがない。
多分。
実をいうと、告白されたことは何度もあった。
でも誰とも付き合う気になれなくて、全部断った。
可愛い子も、綺麗な子も、スタイルのいい子も、みんないた。
でも、なぜか嫌だった。
なぜかは分からない。
彼女が欲しいと思ったことがないからかもしれない。
ジミンもテヒョンも、彼女がいるときはすごく輝いていたし、幸せそうだった。
「彼女つくったら?」
と何度も言われたけど、つくらなかった。
テヒョンが不思議でよかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!