昔からだけど、テヒョンは本当にあなたに甘い。
あなたの元気がなかったら、わざわざあなたの家まで行って一緒に過ごしたり、小さなころは泣いているあなたのために四つ葉のクローバーを探してきたり。
彼女に「なんで私じゃなくてあの子なの」と言われても、泥だらけになってお母さんに怒られても、ずーっとあなたのそばにいた。
友達いなくなっちゃうな…と思案するジミンも、あなたの前ではいつも笑顔だった。
あなたに心配させたくなかったのか、その辺はジミンにしか分からないけど…。
割とジミンは甘えん坊で、俺とテヒョンと一緒にいるときは弟みたいなのに
あなたの前では一人の男で、かっこいい。
二人は本当に優しい。
俺は友達のために休学ができるか、と考えてみたけど
自信をもって「できる」とは言えないかもしれない。
ただ、友達があなたなら。
それなら「できる」と言えるのかも。
あなたには、人を惹きつけるような雰囲気がある。
決して目立つほうではないけど、とても優しくて、純粋で、
あなたの笑顔は魔法みたいに心を明るくさせる。
俺はあなたの笑顔が好きだ。
…それ以上でも、それ以下でもない。
僕は得意じゃないから、と口をそろえて言い、ミルクティーが入ったあなたのマグカップを差し出す二人。
飲むもんか、とシンクに流そうとしたけど、結局もったいない!!と押し切られた。
…なんかあなたに申し訳ない。
片付けをして、三人でまたいろんな話をしながらバイト先に向かった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!