あなたside
『ブワックションッ!!』
体感、秒。
気がつけば私は外に放り出されていた。
室内、薄着で映画鑑賞をしていた私は、
寒暖差でくしゃみをかます。
五条先生は私の首根っこを掴みながら、
今までに見たことない位、
楽しそうで、でも少し不快そうな、
意味のわからない表情をしていた。
しかも、目の前には特級呪霊と思われる火山頭。
なんかほざいてるけど、聞こえないふりをした。
絶対にディスられてたし。
『五条先生〜!! 何すんのッ!!』
ワクワクの顔を向けると、
五条先生は待ってましたとばかりに、
説明を始めた。
『領域展開について教えてあげる…』
散々私の事をディスってた火山頭は、
五条先生に〝弱いも〜ん〟と煽られ、
怒り心頭により、
領域展開。
特級と言ったって、私で歯が立つ相手でもない。
それは、死ぬほど肌で感じた。
『ごじょ、』
「同時に領域を展開した時____」
「より洗練された領域がその場を制する。」
そうして五条先生はいとも簡単に
その場を制し、綺麗な六眼で見つめ、
相手を踏みつけた。
その時間、体感にして数分___
♡15→NEXT
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。