第107話

梅雨入りで総長が食中毒になった件
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2024/06/30 14:27

梅雨の季節。


ジメジメして、億劫になり始めるそんな季節。
あなた
ほんっっっとうにっ!申し訳ございませんっ!!!!

そんな時期に気をつけないといけないこと、それはズバリ……
あなた
マイキーくんを食中毒にさせてしまった私はどうすればお許しいただけますか!?!?
春千夜
キャラどうした…

そう、食中毒である。
あなた
どぉしよぉぉ、春千夜ぉぉっ!!
あなた
マイキーくん死んじゃいます!?ストーリー的には自殺以外にマイキーくんは死なないんですけれども黄色ブドウ球菌はやばいですわよ!?!?
あなた
サルモネラぁぁぁっ!!!!死人っ、死人っ!!!!!
春千夜
うっせぇ!黙れ!!!
春千夜
そもそもなんの話をしてんのかわかんねぇわ!!
あなた
はぁ!?だから、マイキーくんを食中毒にさせてしまった私はどうすればお許しいただけますか!?!?
あなた
どぉしよぉぉ、春千夜ぉぉぉお
春千夜
ループしてんだって!!!落ち着け!!!

ビシッと春千夜くんの手刀が頭に当たる。
あなた
いっ
春千夜
たく…ただの食中毒だってエマがさっき教えてくれたろうが
あなた
それはそうだけど…

なぜこうなっているのかわかりやすいように説明しよう。


昨日私はお昼ご飯をマイキーくんに言われて自作、そしてそれをマイキーくんに渡した…のだが、

そのお弁当の保冷剤を入れ忘れてしまっていたのだ。



そして案の定次の日、マイキーくんは見事お腹を壊したらしい。
エマ
もー、あなたの下の名前?いつまで泣きそうな顔してんのよ
あなた
エ、エマちゃん……

いや、だってね?無敵のマイキーをお弁当1つで倒してしまったんですよ、私。

誰にもやられなかった人がいとも簡単に倒れちゃうとさ、この世界線のマイキーくんの死因は食中毒なのかと疑うのも無理はないと思いませんか??



なぁんてエマちゃんに言えるはずもなくごめんね…と謝る。
エマ
大丈夫大丈夫!マイキーは強いんだから!!
あなた
……

エマちゃん、それ小説とかだったら死亡フラグになるので言わない方がいいです…ほんと、
春千夜
ほら、いい加減元気出せ
エマ
そーだよ!ほらほら帰った帰った!!春千夜、あなたの下の名前送ってあげてね?
春千夜
…言われなくてもするし

エマちゃんがニコニコしながら春千夜くんと喋っている。


そんな光景に一応幼なじみなんだよな…と目を細めていると突然身体が宙に浮かんだ。
あなた
わっ、
春千夜
帰んぞ
あなた
は、春千夜くん!?


宙に浮いた私の体はそのまま春千夜くんの肩へと移動する。
エマ
あーもう!女の子そんな風に扱わない!!
エマ
そういう時はお姫様抱っこでしょ!お姫様抱っこ!!
春千夜
……
あなた
なっ、エマちゃん!!!?

私が慌てていると春千夜くんはまるで私の機嫌を伺うようにちらっと私を見てくる。
あなた
春千夜も真に受けなくていいから、ね!?

言い終わるより前にスポンと春千夜くんの腕に私の身体がおさまる。



……え、
春千夜
エマ、やっぱこれダメじゃん
ドア開けらんない
エマ
えぇ?マイキーが寝込んでる今、あなたの下の名前を落とさないでいつ落とすのさ
あなた
エマ!?!?!?
春千夜
……なら玄関まで扉開けて
エマ
はいはーい
あなた
エマってば!!!!
エマ
それじゃ、良い日を🫶
春千夜!今度なんか奢ってよ!!
春千夜
……考えるわ

え、ちょっと待って?

このまま街を歩くつもりですか??


家までこのままですか!?!?
あなた
は、春千夜
そ、その…えっと……

チラっと春千夜くんの方を見ると何、とでも言いたげに私に視線を向けている。


あ、その……
あなた
は、恥ずかしいので下ろしてください…
春千夜
……いいけど、靴あんの?
あなた
…へ、

その瞬間春千夜くんが妖艶に笑った。
春千夜
俺の勝ち、家まで黙って抱かれてな
あなた
…なっ////

あまりにも普段とは違う春千夜くんの声色に私の顔が赤くなったのは言うまでもない。
side春千夜



『マイキーくん死んじゃいます!?ストーリー的には自殺以外にマイキーくんは死なないんですけれども黄色ブドウ球菌はやばいですわよ!?!?』
春千夜
……今考えたら、あいつ今日いつもよりおかしかったよな

おかしい、おかしくない…と言うとここ最近の話ではないかもしれない。


どこか俺たちのことを別視点から見ているような…そんな違和感をずっと感じていたが今日、やっと確信した。
春千夜
ストーリー的に……か


1年ほど前だろうか、

確実に前までのあなたの下の名前とは別人のようになったあなたの下の名前を俺は、

──────
あなたの下の名前
あ、あの……
あなたの下の名前
い、いえ…なんでもっ!

──────
──────
???
あ!三途くん!!こっちおいでよ、みんなで遊ぼ??
???
もー!照れないで大丈夫だってば…、私も三途くんのこと、好きなんだから…ね?

──────

ずっと、ずっと…

────────────
春千夜
あなたの下の名前に手を出すな。この命令だけは聞き入れねぇよ、マイキー

──────


“あの宣言をした日から”俺は、

あなたの下の名前が大好きだから。







※春千夜くんの宣言は第33話参照
ほんの少しお話を進めました♡夢主ちゃんがこの世界に入り込んだ理由…実はちゃーんとあるので(物語の至る所に伏線あり)気になる方は読み返してみてください👀

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