第7話

ユメノナカ 尚哉×彰良『4』
242
2022/04/03 07:33
1ヶ月、2ヶ月...3ヶ月経っても、
高槻先生は起きなかった。
人形のような表情をしてたのに、ここ最近は嬉しそうな顔をして眠っている。
佐々倉健司
........彰良、夢でも見てんのか?
深町尚哉
さぁ...?
毎日、病院に通ってる佐々倉さんと俺はそんな話ばかりしていた。
早く目が覚めてほしい。
こんな嬉しそうな顔をしているにも関わらず、俺は心配で仕方なかった。
毎日毎日行っても、一緒。先生は、目覚めない。
深町尚哉
早く...戻ってきて下さい.....先生。
先生、高槻先生。早くあなたに会いたい。
『その願い叶えてあげれるよ』
高槻先生が眠るベッドの隣で、寝そうになっていると、ふと少女の声が聞こえた。
深町尚哉
.......誰?
『誰、か。ごめんね、今は言えそうにない』
俺の問いに反応し、申し訳なさそうに声を出した。
『ところで、君はその先生に会いたいんだろう?』
その先生、高槻先生のことか。
『私なら会わせることができるよ』
本当なのか...!?と、椅子から立ち上がり、窓から聞こえる少女に訴える。
『勿論、でも条件を満たさないといけないけど』
条件、もう何だっていい。
先生を、この世界に戻す方法を教えてほしい。
そう言うと、少女は窓から姿を表した。

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