走っていこうとしたとき
ガシッ
誰かに腕を掴まれた
男の子は走って行ってしまった
そういえばあの男の子なんで私の腕掴んだんだろ…
そう考えて、腕を見てると手の跡がついていた
待って、腕の見方まちがえた
さっきの男の子の腕
リスカの跡ついてたのは気のせいだろうか
[治side]
始業式終了後
各自部活があり
俺も部活へ向かった
いつも通り女共はキャーキャーと叫ぶ
俺は中学んときくらいから女が嫌いだった
ツムほどでもないが
女はすぐ裏切るし、面倒くさい。
キャーキャーと叫ぶ女も
猫かぶりしてる女も嫌いだ。
でもあの子だけは違った
栗田志帆が大声で名前を呼んだ
その女の子にみんなが注目した
彼女は恥ずかしがりながら手を振り返していた
細くてどこか一点を見つめているようで
きれいな瞳だった
俺は何を考えてるんや
女になんて興味もないくせに
練習中やで治
集中せんと
北さんに怒られるで
練習が終わって今日は早く帰りたく
早足で帰っていると
校舎から歩いて出ていくのを見た
思わず走って彼女の腕を掴んでいた
ハッと気がつき彼女に謝り走って逃げてきてしまった
俺、どうしたんや
なんで知らん子の腕なんか掴んで
しかも女やのに……
掴んだ理由も目を奪われた理由も
何一つ
わからなかった
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明けましておめでとうございます!
この小説面白いでしょうか?
楽しんでくれてたら嬉しいです!
今年もよろしくお願いします🙇🏻♀️
皆さんにとって良い一年になりますように(*´﹀`*)
にんじん🥕
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!