佐「痛っ、」
ボディーソープを纏い、
白いもこもこ天使さん
そんな言葉が浮かぶ貴方に、
背中を洗ってもらっていたときのこと。
突然、背中に針で刺されたような痛みが走った。
末「んぇ?痛い?」
佐「うん、痛い」
末「えぇ?」
佐「なんか傷とかあったりする?」
傷口に染みたときの感覚がしたから聞いてみた。
末「どこら辺が痛いん?」
佐「肩甲骨のちょっと下、?」
佐「泡流してええからちょっと確認して」
末「あ、」
末「ちっちゃい傷あるわ」
佐「やっぱり?」
末「…猫に引っ掻かれたりした?」
佐「猫?心当たりないな、」
猫に背中を引っ掻かれることなんてない、
というかそもそも猫と戯れる機会がない。
末「いやでもほら、引っ掻き傷、」
佐「ほらって言われても見えへんて」
末「あ、そっか」
ふと覗き込んだ鏡に映る自分の鎖骨の辺りに
紅く染まる痕があることに気付いた。
佐「せーやくん噛み痕つけるん上手いよな、」
佐「…ん?」
佐「待って痛い痛い痛い」
無言でボディーソープ塗ったくられた。
末「なあ、佐野」
佐「ん?」
末「背中の傷、」
佐「あー、あれか」
末「あのっ、そのっ、」
佐「ん?」
末「俺が引っ掻いたやつだったりする、?」
佐「…あ、」
この愛おしい生命体、
ベッドに沈む時
より可愛さを増す時
俺の背中にしがみつく癖があるんだった。
俺と違って極端に短くする必要のない、
長めの爪を立てながら。
末「なんかごめん…?」
佐「ええよ?俺にしがみつくせーやくん可愛いし」
佐「爪の立て具合で」
佐「せーやくんが今どれだけ気持ち良くなってるかもわか」
末「もうしない」
佐「それは嫌やずっと続けて」
月明かりだけが寝室を照らす深夜2時。
妖美な雰囲気を纏う貴方より美しいものが
この世にあるのかと考えていたら
ふと思い出した。
風呂場で見たあの光景。
佐「せーやくん、ここ噛んでや、」
末「…え?」
佐「なんでそんな引くねん」
佐「ここ、噛んで」
末「いや、治りかけやん、そこ」
佐「うん、だから噛んで」
末「えぇ…?」
恐る恐る俺の鎖骨に顔を近付け、
控えめに、かぷ、と噛みつくせーやくん。
佐「ちゃんとやって」
末「いやっ、だってっ、」
つべこべうるさいから
ちょっと体を揺さぶったら
艶めかしい声を出すもんだから
恐ろしい人だ。
末「さっ、さのっ、」
佐「がぶっていっていいよ」
末「でもっ、痛いっ、やんっ、」
佐「ええから、頂戴」
走った鋭い痛み。
思わず顔を顰めてしまう。
末「さのっ、ごめっ、」
佐「嬉しい、ありがとう、」
末「…?」
末「あっ、まってっ、さのっ、」
佐「ぎゅーしよっか、せーやくん、」
あながち、猫に引っ掻かれたというのも
間違いではないのかもしれない。
俺の下で、世界一美しく鳴く猫。
貴方につけられた傷は、治ってほしくない。
ずっと俺の身体に存在し続けてほしい。
消えそうになったら、もう一回上書き。
それでいいでしょ?
俺の身体に刻まれた痕を
君の手を掴んで、
つーっとなぞらせる。
くすぐったそうに笑う貴方に
一生消えることのない傷痕を
たくさん残してほしいんです。
俺の身体を、
全部貴方で埋め尽くして。
どうですかね…?
一応様子見ながらちょくちょく投稿できたらなと思います🫶🏻💘
ぜひコメントください🎀🪄
良ければリクエストなんかも頂けたら嬉しいです🥹💕
ちょっと踏み込んだところまで初めて書いてみたんですけど…
変じゃないですかね…?😭












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。