正「え?!課題終わってへんの?!」
小「…やって明日提出やとは思わへんやん」
正「でも俺家に置いてきちゃったで?」
小「…正門様」
正「…うち来る?笑」
小「写させてー!!」
正「もお…貸し1な?」
小「まじでありがとうほんまに」
正「…あ」
小「なに?」
正「…健ちゃんさ、アレルギーとかある?」
小「アレルギー?なんで?」
正「無いならええよぉ」
小「えええなになに?!怖いって!」
小「ちなみに花粉症!」
正「へー」
小「聞いてる?!」
小島健、大学二年生。
只今今世紀最大の大ピンチに見舞われています。
そう、明日提出の課題の存在を忘れてた。
そんで唯一の親友、まっさんも
その課題は家にある。
必死に頼み込んで家に上がらせて頂けることになった。
…なったんだけどさ!!
小「…でかくね?」
正「そう?」
小「家、広くね?」
正「そんなことないよぉ?」
小「まっさんお金持ちなんや…」
正「ちゃうよぉ」
小「…あのさ、」
小「なんでそんな顔ゆるゆるなん?」
正「え?」
さっきから隣の人の顔がやけにゆるいのが気になる。
高そうなキーケースから鍵を取り出して
ガチャ、と重そうな音を立ててドアが開いた。
小「…まっさんやっぱお金持ち?」
正「そうなんかなぁ?」
目の前にはアニメでしか見たことのない
大きすぎる階段…
その階段の手すりに白いもけもけが一つ…
白いもけもけ?
小「え?」
正「ただいまぁ♡」
隣にいたまっさんはいつの間にか
そのもけもけに駆け寄る。
俺も慌てて後を追いかける。
正「誠也くんただいまぁ♡」
まっさんの腕に抱かれたもけもけを覗き込む。
にゃあ
思えば、このとき、既に俺は惹かれていたのかもしれない。
小「だからさっきアレルギー無いか聞いたんや」
正「んー♡」
正「かぁいいかぁいい俺の誠也くん♡」
んにゃっ
正「ふみふみしてくれんの?!かわいい!!すき!!」
もけもけ…猫に頬を擦り寄せるまっさん。
猫は身じろぎしたものの、
諦めてされるがままになっていた。
正「あ、部屋こっち」
小「…かわいいな、」
正「せやろぉ?」
小「触っていい?」
正「抱っこする?」
小「ええの?」
一瞬、猫の動きがぴたりと止まる。
まっさんの手から猫を受け取ろうとすると
にゃっ
慌てたような顔をする猫。
すごい。わかりやすい。
とんでもない目でまっさんを見てる、笑
口が開いててかわいい。おめめきゅるきゅる。
その後俺の方を見て
誰、こいつ
みたいな顔をするもんだから
表情がコロコロ変わって可愛くてしゃあない。
小「かわい…」
思わず顔を近付けると
もぞ、と動く猫。
すくっと俺の腕の中で立ち上がり、
俺の頬に肉球を乗せてきた。
ふにふにとした感触が気持ちいい。
正「すご、健ちゃん懐かれてるなぁ」
正「誠也くん初めましての人にあんませえへんのに」
正「俺にもしてくれへんよ…」
しょぼんとしたまっさん。
せいや、くん、
そう呼ばれる猫の瞳は、美しかった。
誠也くんに会いたい。
そう思って後日、またまっさんの家を
もちろん了承を得て訪れることになった。
楽しみすぎて予定より15分ほど早く着いてしまった。
慣れることのない大きさの家に
やっぱりまた慄きながらも
インターホンを押す。
ガチャリとドアが開いた。
小「まっさんごめん、早す」
小「…え誰?」
目の前にいたのは、まっさんではない、誰かだった。
大きな瞳でこちらを見る、
白?グレー?っぽい髪の毛の男の人。
正「あああっ!!」
正「今日人間戻ったらあかん言うたやん!!」
?「…え」
正「誠也くん!!」
誠「え、今日やっけ?」
正「今日やって!!」
誠「…やば」
…え?ん?は?
誠也くん?ん?
小「えっと、」
正「…ごめん健ちゃん」
誠「けっ、俺知らんし」
ぽふっ、と可愛らしい音が鳴ったかと思うと
目の前にいた男の人は消え、
ふと床を見るとこちらを見上げる白い猫。
…え?
小「ええええっ?!」
2、3話くらいに分けて続きます🥹🥹
お付き合いください🥹💘












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!