ルカさんとミクちゃんが黙り込んでしまった
.....ちょっと、我儘だったかな
.....手紙か
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私は1回、ミクちゃんとルカさんとお別れをして
机に向かった
瑞希に伝えたいことをひたすら書いた。
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そこには、ボクが置いたはずのないものが置かれていた。
誰からかも分からないから、開けてみることにした
.....便箋にボクのと思われる涙が零れ落ちた
大粒の涙が、頬を伝って流れていく
瑞希へ
私とは会ったことがないと思うけど、瑞希の一番上のお姉ちゃんから話は聞いてたのかな?
私は、「形」になりたかったけど...難しかったよ
だから、「形」のある瑞希が羨ましかったんだ
少しだけ瑞希の「形」を使ってごめんね
私も色んなこと体験してみたかったんだ
瑞希にとっては「つまらない」ことも、とっても楽しかったよ!
...瑞希は優しい友達がたくさん居ていいね
自分が大切にすると、相手にも大切にされるし
自分が相手にいいことをすると、必ず返ってくるよ
だから...って訳ではないんだけどさ
友達と命を大切にね。
これは私だからこそ言えること。
一度きりの人生、思いっきり楽しんで!
瑞希を「想って」くれる人が必ずいるよ!
嫌になって消えたくなっても負けちゃダメだよ!
生きて
...たった16行の文から
こんなに「想い」が伝わってくるのはなんでかな...
人の意見なんて関係ない
ボクはボク自身なんだ
何を決めるのも
この先どう楽しむのかも
全部ボク次第
...だったら
人が「嫌」っていうくらい楽しんでやる!
end.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!