第31話

26.言の葉
373
2023/07/03 09:28
瑞希(?)
瑞希(?)
できれば言葉...で伝えたいけど
瑞希(?)
瑞希(?)
難しい...よね

ルカさんとミクちゃんが黙り込んでしまった


.....ちょっと、我儘だったかな
ルカ
ルカ
.....言葉では難しいと思うわ。
ルカ
ルカ
だけど...
ルカ
ルカ
「言葉」という名の「手紙」で伝えたら?
ミク
ミク
...気持ちだけじゃない「何か」も届くと思う。

.....手紙か
瑞希(?)
瑞希(?)
...それめっちゃいい!
ルカ
ルカ
大切なのは、あなたの「気持ち」だからね
瑞希(?)
瑞希(?)
...そうだね!
瑞希(?)
瑞希(?)
早速書いてくる!!

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ルカ
ルカ
...ふふっ
ミク
ミク
.....ルカ、なんで笑ってるの?
ルカ
ルカ
あの子が初めて笑ったから...嬉しいじゃない?
ミク
ミク
...うん

________________________________________

私は1回、ミクちゃんとルカさんとお別れをして
机に向かった
瑞希(?)
瑞希(?)
...大切なのは...「気持ち」
瑞希に伝えたいことをひたすら書いた。





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瑞希
瑞希
...あっ
瑞希
瑞希
またボク代わってたんだ...

ルカ
ルカ
瑞希?
瑞希
瑞希
...ルカ!
ミク
ミク
...瑞希
瑞希
瑞希
ミクも!
ルカ
ルカ
机の上にある「それ」、何?
瑞希
瑞希
机の上....?

そこには、ボクが置いたはずのないものが置かれていた。
瑞希
瑞希
...これ、手紙?
ルカ
ルカ
...そうみたいね
瑞希
瑞希
えっ...ボクがボクじゃない間に誰かから届いたの?
ルカ
ルカ
さあ...?
瑞希
瑞希
ミク、何か知ってる?
ミク
ミク
...知らない
瑞希
瑞希
...誰からだろう...
瑞希
瑞希
宛名ないし...

誰からかも分からないから、開けてみることにした
瑞希
瑞希
.....ッ


.....便箋にボクのと思われる涙が零れ落ちた

大粒の涙が、頬を伝って流れていく
瑞希
瑞希
...お姉ちゃん...


瑞希へ
私とは会ったことがないと思うけど、瑞希の一番上のお姉ちゃんから話は聞いてたのかな?
私は、「形」になりたかったけど...難しかったよ
だから、「形」のある瑞希が羨ましかったんだ
少しだけ瑞希の「形」を使ってごめんね
私も色んなこと体験してみたかったんだ
瑞希にとっては「つまらない」ことも、とっても楽しかったよ!
...瑞希は優しい友達がたくさん居ていいね
自分が大切にすると、相手にも大切にされるし
自分が相手にいいことをすると、必ず返ってくるよ
だから...って訳ではないんだけどさ
友達と命を大切にね。

これは私だからこそ言えること。

一度きりの人生、思いっきり楽しんで!
瑞希を「想って」くれる人が必ずいるよ!
嫌になって消えたくなっても負けちゃダメだよ!

生きて


...たった16行の文から
こんなに「想い」が伝わってくるのはなんでかな...
瑞希
瑞希
...
瑞希
瑞希
.....お姉ちゃん、ありがとうね
瑞希
瑞希
ボクが「ボク」で在るために...嫌でも生きてくよ
瑞希
瑞希
だって、せっかく神様から貰った「形」大切にしなきゃね!


人の意見なんて関係ない

ボクはボク自身なんだ

何を決めるのも

この先どう楽しむのかも
全部ボク次第

...だったら

人が「嫌」っていうくらい楽しんでやる!
瑞希
瑞希
それでこそボクだよねっ!



end.

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