第23話

モトダー(ダーマside)
5,846
2019/07/26 01:10
⚠️女の子の日の話になります。





やばい…。
さっきからくそ腹痛てぇ…。
朝はなんともなかったのに、なんか食ったっけ?
下っ腹の方がズキズキして重い。
頭も痛いし、全体がだるい。
なんなんだろ。
モ「ダーマ?大丈夫?」
今日はモトキの家に遊びに来ていた。
ダ「あ、ああ。大丈夫。」
周期的にくる腹の痛みにただ耐えるしかなかった。
モ「汗すごいよ?どっか具合悪いとか?」
ダ「ちょっと腹痛いだけ」
モ「トイレ行ってきたら?」
そーゆー痛みじゃない。
キリキリしたりジンジンしたりで気持ち悪い。
水分が欲しくなり立ち上がった。
ダ「モトキ、水貰うな」
立ち上がる瞬間にある感覚に襲われた。
下で何かが垂れたドロッという感覚。
それにゾワっとした。
モ「ダーマ?どうしたの?」
ダ「ごめん、ちょっとトイレ借りる!」
バタバタとトイレに行き、急いで鍵を閉めた。
一度落ち着き、ゆっくりズボンとパンツを下ろす。
ダ「Σ(゚Д゚)ヒッぎゃああああ!!!!」
モ「ダーマ?!どうしたの?!大丈夫?!」
バタバタとモトキがトイレに駆け寄ってくれる。
ダ「あ、モトキ…。」
モ「え、どうしたの?!とりあえず、開けてもらえる?」
ドアを開ける。
モ「ダーマ!大丈…ぶ?!」
ひっくひっくと泣く俺を見たモトキは
当然のことながら驚いていた。
俺のパンツには真っ赤な血がびったりとついていた。
トイレに座っていてもお尻から垂れてくる。
その感覚がたまらなく気持ち悪い。
モ「ダーマ、これどうしたの」
ダ「わ、わがんない‪( ;ᯅ; )‬なにこれ」
ぐしゃぐしゃに泣く俺をモトキは優しく抱き寄せてくれた。
モ「とりあえず、今は俺のパンツ貸してあげる!」
そういってモトキは部屋へ戻りパンツを持ってきてくれた。
それを借り、あまり汚すのも悪いからティッシュを間に挟んで履いた。
モ「ダーマ、お腹どう?痛い?」
ダ「うん、まだ痛い。」
モ「…病院行こうか」
急遽ンダホを呼び病院まで乗せてくれた。
車の中では後ろに乗せてもらい横になっていた。
寝ているのが1番楽だった。
家から1番近い病院に連れていってもらった。
病院にて
医師「今日は…腹痛ということで?」
モ「ダーマ、言える?」
こくりと頷き、話し始める。
ダ「実は、お昼くらいから下っ腹の方がズキズキして痛くて、気持ち悪さも少しありました。で、水を飲もうと思って立ち上がったらドロッという感覚がきて、トイレに行ったら下着に血がたくさんついていました。」
医師「なるほど…」
医師はしばらく考えたあと看護婦さんを呼んで相談をしていた。
医師「少し検査をしてみましょう。待合室でお待ちください。また痛みなどありましたら我慢はせず、近くの看護師にお申し付けください。しばらくしたら男性の看護師が行きますので。」
そう言われて待合室に戻る。
歩く度に腹がチクチクして辛い。
モ「ダーマ、俺に体重かけていいからね!」
腕をとってくれるモトキがそう言ってくれた。
椅子に座る。
少し楽にはなった。
でも、座ると次立つ時にまたあの感覚が襲ってくることが怖くなった。
看護師「失礼します。ダーマさん、検査をしますので行きましょう。あ、ゆっくりでいいですよ!」
男の看護師さんが来て立つのを手伝ってくれた。
モ「ダーマ、歩ける?」
ダ「大丈夫」
両腕を支えてもらえたからさっきより簡単に立ち上がれた。
まずはレントゲンを撮る。
骨自体には影響はなかった。
次に、ここの病院は産婦人科もついていて、
お腹の中を撮ってもらったり触診してもらう。
次に尿検査もした。
検査の結果が出るまでまた待合室で待機する。
看護師「ダーマさん、結果が出ましたのでこちらへどうぞ。」
1回1回来てくれて支えてもらえるのが
すごく楽になれた。
先生の元へ行き、話を聞く。
医師「ダーマさん、どうやらあなたには子宮があるようです。」
ダ「はい?」
子宮?それって女子にあるやつか?
医師「そして先程申された現象は生理です。」
せーり?
医師「別名、月経とも言います。学生時代に習うはずですが、本来女性には子供を産むための子宮というものが存在します。しかし、1ヶ月の間に子供を産むための種子が子宮に届かない場合、種子を迎えるための膜が剥がれて血となって体外に出されます。これが生理です。」
ダ「え、でも…俺、男ですよ?今までもこんなことなかったし」
医師「はい、そこがとても不思議です。生理が来る時期は人それぞれで遅い人だと高校生からの人もいます。しかしそれは女性の場合であって、本来男性には存在しません。元からあったものなのか突然出来たのかも今はまだ分からずじまいです。」
ダ「…。」
医師「おそらく体自体への支障はないと思われます。ただ、これからもこういうことはあるでしょう。それから、もうひとつ言えることは、あなたの体は子供を産めるということです!」
子供…。
少しだけ嬉しくなった。
もしかしたら…なんてことを考えたから。
医師「もし何か支障が出た場合、それ以外でも辛い時や分からないことがあったらまたいらしてくださいね。」
ダ「はい、ありがとうございます。」
俺は病室をでて待合室へ行った。
実はモトキを待たせていたのだ。
やはり、モトキは男だから。
こういう話は恥ずかしい。
でも話さなきゃいけないからな。
会計などを済ませ、車へ戻る。
ン「ダーマ!大丈夫?」
モ「そうだ!原因は?分かった?」
ダ「うん…実は」
医師に言われたことを2人に話した。
ン「そっか。じゃあ帰って休まないとね」
モ「ダーマ…辛い時は頼ってね?」
ダ「ありがとう」
それから言い忘れたけど、話を聞いた後
ちょっとしたレクチャーをしてもらった。
女子が生理の時につけるやつの付け方とか
薬も貰った。
しばらくは安静だってさ。
ちょっとだけ、女子の大変さを実感することができ
もう少し優しくしてあげようとも思えた。
(続く)

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