浅草は、私の担当地区の1つです
浅草と言えば、炭治郎さんが以前行った際、無惨と出会ったと仰っていた場所です。
また、珠世さんと言ったでしょうか...鬼殺隊に協力してくださる優しい鬼さんもいると御館様から聞いたこともあります
私は少々気持ちを高ぶらせながら浅草に向かった
私は何故かそう言ってしまった
だけど、鬼とは言え、話くらいは聞いてもいいだろうと思えたのです
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殺したい
耐えられない
嫌だ
この感情は決して芽生えてはいけないものでは無いのです。
ですけども、それを解消するため・実行するために、自らを汚す行為は、絶対にしてはならないのです。
きっと、後悔するのはあなた自身ですから
鬼さんとお互いに正座をしてお話し、そろそろ足が痺れそうになってきた頃
暗い細道に1つの声が響いた
私はこの時、目の前にいるのが鬼だと分かっていました。
けれども、お話をしているうちに、やはり鬼は悲しい生き物だと実感しました。
だからこそ、目の前にいるのが苦しみに耐えている1人の人間だと思ってしまった
音を鳴らすことなく、スッと刀を頸に通すと、痛みを感じる前に切り落とした
愈史郎さんは、ある方の声がすると、すぐに私の前から移動してしまわれました
一瞬でしたが、珠世..と言ったように聞こえました。
気になった私も、愈史郎さんに続いて細道を出た
相変わらず人見知りが直らず、初めてお会いする方に自己紹介をするのは少々緊張してしまいます..
珠世さんと愈史郎さん、この2人は"鬼"であると御館様や炭治郎さんから伺っています。
ですが、私なりに、この2人が悪鬼ではないと確かめてみたくなったのです
これはお父さんが言っていたのです!
お茶が好きなやつに悪いやつはいない、と
ですから、紅茶がお好きな珠世さんは悪鬼では無いのです!!
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。