はるか向こうから溢れ出る日の光
とても近くにいそうなお日様ですが、いざ手を伸ばすと、届くはずのないものに変わり果ててしまう
それでも、必ず顔を出してくれる太陽は、私たちのことをいつでも見守ってくれていますから..
いつも、傍で見てくれていますから
もしかすると、近い存在というのは間違いではないのかもしれませんね
攻撃に風が纏わり、威力が上がった斬撃を、無惨の身体に放つ
表情には出ていても、決して口にしなかった無惨が、今、声を漏らした
日光が差し込み、毒が回る
体力が低下し.....
私たちが討つ
刀がギシギシと鳴り、強く握閉めているのが分かった
その刀に、1つの手が伸ばされた
それは、いつもの冷静な表情ではなく、真剣に、怒りを全ての力に込める冨岡さんだった
片腕のない2人が、1本の刃に2本の腕を伸ばす
肉に包まれた無惨はまるで赤子のような姿で、とても醜かった..
どんどん膨れ上がる肉の鎧から、冨岡さんは投げ飛ばされた
しかし、その手を伸ばす先を見ると、炭治郎さんが吸収されて行くのが見えた
その名を呼んでも、当然応答はない
無惨が地面に手を付きながらも日陰に逃げようとする
至る所で隊士の怒号が鳴り響く
物が落とされ、潰れる音と声で静かな空間が埋め尽くされる
何度も、何度も物を落とし、その身をぶつける
糸を絡ませ、無惨の前方の建物に差し込むと、刀だけを切り離す
これで無惨の行く手を塞ぐ
続いて、無惨を地面に固定する
潰されかける隊士を救うと共に、無惨に強力な一撃を与えた
それでも、無惨の身体は全く崩れない
すると、無惨の身体に鎖のようなものが巻き付けられた
その鎖はとても重く、強く、
私たちの1番頼りにしている人の武器
慈悲深く、誰にでも涙を流すその人が、今
怒号を上げて必死に戦っている
それなのに、無惨の命は燃えない
全員が全力をぶつけ、しのぎを削る
限界なんか、皆がとうに超えていた
それでも戦い続ける鬼殺隊は、、、
鬼殺隊は、平和を守ることが出来たのでしょうか...ッ
1太刀に感情、想い、全てを込める
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。