第36話

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2019/11/23 17:41
ユンギside
突然のこと過ぎて状況が掴めない
ユンギ
ユンギ
あのッ…どうしてですか……
オンマ
オンマ
あなたには言っちゃダメって言われたんだけど。あなたがあまりにも苦しそうだったから
ユンギ
ユンギ
…はい
オンマ
オンマ
もう、単刀直入に言うけど







あなたは「ガン」なの。
ユンギ
ユンギ
……ッ。……………………嘘……………だろ。
は?
あなたが「ガン」。
「ガン」その言葉を聞いた瞬間
時間が止まったように感じた
あまりにも衝撃的過ぎて
俺の脳がこの状況を受け入れてくれなかった
オンマ
オンマ
…ユンギ君、聞いてる?
ユンギ
ユンギ
………………………はい。
オンマ
オンマ
あの子はね、……もう生きれないの。生きるとしても後2、3日くらい
静かに涙が流れ落ちた
俺の心臓を強く締め付けて
一回流れた涙は止まることなく
俺の頬に長々と流れ落ちるだけだった
オンマ
オンマ
あなたがユンギ君と別れたのはユンギ君に幸せになって欲しかったからなの。死ぬ私なんか忘れてって。ユンギ君の幸せをあなたなりに考えた結果が別れることに繋がったの。ユンギ君が好きだからこそ別れたの。好きな人の幸せを願って
ユンギ
ユンギ
……んなことッ……あるかよ
あなたのことを思うと更に心臓が苦しくなって悔しさしか残っていなかった
オンマ
オンマ
多分だけどこの前、あなたに会ったと思うの。あなた、その日から寝てる時に涙流してユンギ君の名前をずっと言ってるの
流れる涙は収まることを知らず
俺を苦しめるだけだった
ユンギ
ユンギ
なんだよ。あいつッ……お前だけ苦しい思いしやがってッ……………………病院………どこ…ですか。
オンマ
オンマ
…えっ?
ユンギ
ユンギ
あなたに……あなたに会いたいんです。今すぐあなたに会ってあなたを抱きしめたいんです。
オンマ
オンマ
分かったわ。○○大学病院にお願いね?それで、この事はあの子の前では言わないで欲しいの
ユンギ
ユンギ
…………分かりました。
それから会社を早退してあなたのいる病院へ風を切るように走って行った

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