第3話

優しい人
901
2019/07/17 10:43
あなた
あなた
痛いっ!痛いよぉ〜…やめて…!


私が叫ぶ…いつものように
けれどもお父さんお母さんはやめてくれない


お前が1番ストレス発散出来る“道具”だからな〜ww


道具…私って…道具…だったの?
もう私…わかんないよ…

(はぁ…はやく死ねば良いのに…)



!……今日の夜…ここから出てやる…今まで勇気が出なくて出て行けなかったけど…もう…分かったよ?お父さん、お母さん、私…何したらいいか…



-----夜になり

よし…気づかれずに出てこれた…!
まだ…傷がズキズキする…すごく痛い。けど、歩かなきゃ…もう…ここに居たくない…!


-----結構家から離れた公園にて
あなた
あなた
はぁ…はぁ…もう…無理…痛い…痛いよぉ…

痛いから、今は公園のベンチに座っている
あなた
あなた
今日はここで野宿かなぁ…

そう囁いた時…
せーぎ
あの…大丈夫ですか?

男性が私に声をかけてきた
こんな私に?
あなた
あなた
はい…私は大丈夫ですよ。
あなた
あなた
では、これで失礼します。

私は、この場を離れようとした
この人が危ない目にあう…そう思ったから…

なのに…なんで…腕を掴むの?
赤の他人なのに…傷だらけの…ただの“道具”なのに

せーぎ
大丈夫なわけないですよね?顔や足が傷だらけなのに…しかも学生さんっぽいし…
せーぎ
よかったら家に来ない?俺の家くれば安心だと思うんだけど…
あなた
あなた
あなたがいいなら…家に…いかせてください…


この人なら信じてもいい…そう思った…
この人は…優しいから…


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