第31話

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2020/03/01 08:06
善逸「ギャアアアッギャーーーーーーーーーッ!!」
『善逸、!』
善逸の方を見ると足元に人面蜘蛛が居た
『…(何度見ても気持ち悪いな……)』
善逸「ア"ーーーーーッ!!」
善逸は人面蜘蛛から逃げるように走り出すと累の兄が口を開く
累の兄「逃げても……」
善逸「無駄ねハイハイハイ!!わギャッてんだよわかってんの!!」
善逸は木の上に上がると幹にしがみついた
累の兄「ハハハハ!!何してるんだお前」
善逸「うるせーーーーよ!!うるせぇ!!」
累の兄「怯えることはないぞォ毒が回りきって蜘蛛になったら知能も無くなる」
『(完全に空気だ私…気配を消して吊るされた人たちを降ろそう)』
…待って?気配をけす…?
そういえば…私透き通った世界には一応はいってるけど
数秒しか見れたことないんだよな…
どうすれば気配を 無くなった ようにできる?
どれだけ動いても気付かないようにできる?
『…試してみるか』
私はとりあえず善逸の木の下に走る
『(これは多分二人とも 気付いてる )』
累の兄「なんだぁ?お前も蜘蛛になりに来たのかァ」
無くなったようにするには…
全ての起伏を無くす…?
敵意を持ってれば誰もが気づくし
私だったら第六感で嬉しそうか なのも気付く
感情も、消せばいい?
善逸「でもさァ俺だって精一杯頑張ってるよ!!·····」
善逸が何かを叫んでいる
善逸、まってて、私が累の兄の頚を切るから。


そのためにまずは、起伏を無くす
『スーーーーーッ ハァーーーーーッ』
全てを、無に。
吸った空気が身体に浸透して閉じていた瞼を開ける
まだ成功しているかは定かではないが…
出来ているかを確かめるのは、累の兄では無いだろう
『…』
蜘蛛が木の上に登ろうとしていたのを食い止めるため木を蹴る
ドガァッ!!
善逸「…」
蹴った瞬間、はらはらと金色の糸が落ちてきた
『…髪?』
ずるりと善逸が木の枝から落ちそうになる
『ここは…受け止めなくてもいい所か』
その途端、シィィィィィィィと呼吸音が聞こえる
善逸は空中で構えを取り木を使って、累の兄に向かって飛んだ
累の兄はブーーッと口から毒を吐くが、善逸は身体を捻りそれを躱す
累の兄「(斑毒痰)」
こちらに向かってきたので自分も跳躍して避ける
『(善逸のサポートに回ろう)』
着地地点で善逸は再び構えを取る
私は善逸の前に行き、刀を構える
累の兄「飛びかかれ!!」
人面蜘蛛がこちらに向かってくる
私は刀を素早く鞘に戻し、人面蜘蛛を追い払う
『…善逸!!』
累の兄が再び毒を吐くが、善逸が動いたのを感じたので二人して避ける
思わずさっきまで続けていた集中を途切れさせてしまう
『っクソ!善逸!』
善逸が顔を歪めてるのを見て、つられて私も顔を歪める
多分手足が痺れ、痛みもきてる
その証拠に、さっきよりも膝や手を着く回数が明らかに増えている
累の兄「刺せ!!もっと毒を打ち込め!!」
『!させるかッ!!』
さっきまで躊躇していたが、もういいや、刀を鞘から抜く
善逸の所へ飛び、口から出された針を斬る
後ろで善逸が体勢を崩し、血を吐いた
『善逸!!』
善逸の周りに這う蜘蛛を追い払いながら、声をかける
『ッ善逸!!』
するとギシッと音が聞こえた途端にビリビリと震える空気
『やっとかい』
善逸「あなたちゃんに手を出すのは許さない 
【雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃 六連】」
『クゥッ…ここで言うのもあれだけど善逸…!!』
善逸が木を上手く使い、累の兄の頚を斬った
『!善逸!!!』
私は足に力を込めて飛び、落ちてくる善逸を抱える
『善逸!大丈夫?!ねぇっ!!』
小屋の天上(?)に善逸を降ろす
善逸「げほっ」
『善逸…!!』
善逸「あなたちゃん……夢…」
『…!呼吸だよ、善逸、呼吸で毒の巡りを…!』
そうだ、ココで 透き通る世界 の出番だ
私は深く息を吸って、ゆっくり吐く
全ての起伏を無くし____…
すっと目を開け、善逸の身体に集中する
筋肉が…血管が見える
毒…見つけた!!
『善逸、毒はここまで来てる…』
善逸の身体に触れてそう言うと、毒の流れがゆっくりになる
善逸「…はぁ…はぁ」
『善逸、守ってくれて有難う』
善逸の頭を撫でる
善逸「あなたちゃん……じい、ちゃん……」
『!』
善逸「…俺、は大丈夫………だから…あなたちゃんは…炭治郎達と……合流……して…」
途切れ途切れに私に伝える善逸に、二回目の有難うを伝えて私は暗い森の中を走った
にわとり
にわとり
…なんかよくわかんなくなった…(いつもやん)
善逸
ねぇ???!!!俺ほとんど喋ってない!!!ねぇ!!!!
にわとり
にわとり
え…?あぁ…ごめんて…
善逸
 はあぁあ????てかなんか ?も!ま半角じゃなくなってるし…なんなの?!!
にわとり
にわとり
多分またそのうち半角になるよ、気分気分
善逸
適当だなぁ…てかお前勉強しろよ!!
にわとり
にわとり
だよね…でもさァで全然やる気がわかないのね
善逸
いいから!!こんなこといいから早く勉強しろ!!!!!
にわとり
にわとり
ゔぅ…イィヤアアアアアアア!!!
(汚い高音)
善逸
なに!!??俺の真似??!!俺を馬鹿にしてんの??!!
にわとり
にわとり
してないしてない
善逸
適当だろ!!!(怒)

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