第53話

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8,807
2020/05/26 15:31
つい先程、炭治郎以外が目を覚ました。
伊之助は炭治郎と合流するべくに前方の車両へ行き、
禰豆子ちゃんに善逸達がいる車両を任せておいた。
禰豆子ちゃん命の善逸が眠りながらカッコよく助けてくれるだろう。
私はと言うと 後方の車両を煉獄さん達が起きるまで、一人で守り続けていた。
その時、ドドドドン、と雷鳴の音が耳に入った。
『(善逸が禰豆子ちゃんを助けたんだ)』


煉獄「うーん!うたた寝している間にこんな事態になっていようとは!!よもやよもやだ!

柱として不甲斐なし!!穴があったら入りたい!!」


するとすぐさま列車が大きく揺れた。
『(起きたんだな)』
煉獄さんが移動した揺れだとすぐに気づく。
私はそんなことを考えながら、眠っている乗客を狙う鬼の肉(?)を斬り刻んでいた。
『にしても、ちょっと気持ち悪すぎない?この肉め…』
斬っても斬ってもブニブニブニブニ再生する肉を、最早ストレスをぶつける様に斬っていく。
そしてまた、列車が揺れた。
『そろそろウザいな…????』
煉獄「碧元少女!」
いつの間にかすぐ近くにいた煉獄さんが、鬼の肉に斬撃を入れる。
『おはようございます』
煉獄「よもや、寝すぎたようだな!!
話している余裕はない、俺はこちらの方三両の車両を守る!!
今、竈門少年と猪頭少年が鬼の急所を探している!
黄色い少年と鬼の少女も戦っている!

碧元少女はここより奥の二車両を守って欲しい!!」
『分かりました!では煉獄さん、お願いします!!』
私は後ろの方に向かって、走り出した。


もう何回刀を振り続けただろうか。
『多分、もうすぐで炭治郎が鬼の頚を斬る』
ボソリと呟いた後、鬼の肉を斬りながら乗客にしっかりと手すりに捕まっておくようにと指示を出した。
「ギャァアアアア!!!!」
後ろの車両でも耳が痛いくらいの断末魔が響いた。
倒れないように技を出さないと…と考えている隙に、列車が大きく揺れた。
バウン と気持ち悪い位にのたうち回る列車の周りに、技を出していく。
『 全集中 碧の呼吸 ────』



揺れがおさまり、刀を一旦鞘に戻す。
鬼の肉がバインバインしてて助かったぜ!(伊之助風)
まずは乗客の安全確認をするべく、周りの人に声をかけまくった。
煉獄さんの方へ行くと、既に煉獄さんは列車の外へ出て行った様だ。
善逸と禰豆子は…多分大丈夫だろう。←
辺りを見回しながら車両を歩いていると、ちょうど窓が開いているところを見つけた。
外を見ると、そこには蹲っている人が。
『大丈夫ですか!?』
どうやら衝撃で、開いていた窓から飛んでいってしまった様だ。
幸いかすり傷で怪我はすんでいた。





╴魘夢 視点 ╴
体が崩壊する、再生できない…
負けたのか?死ぬのか?俺が?
馬鹿な…馬鹿な!!俺は全力を出せていない!!
人間を一人も喰えなかった…
汽車と一体化し、一度に大量の人間を喰う計画が台無しだ
こんな姿になってまで……!!
これだけ手間と時間をかけたのに…!!
煉獄ツだ!!アイツのせいだ!!
三百人も人質をとっていたようなものなのに、それでも押された
抑えられた、これが柱の力…
 善逸ツ…アイツも速かった…
術を解ききれてなかったくせに…!!
しかもあ禰豆子娘!!鬼じゃないか何なんだ!
鬼狩りに与する鬼なんてどうして無惨様に殺されないんだ
くそォくそォ…!!
そもそも、あのガ炭治郎キに術を……
違う、あのガキじゃない…
金色の髪の、あの女だ…!!!
あの女、一番初めに俺の所へ来ていた。
かの様に…
術にもかかっていなかったし、細工の事まで…!!
あの女が乗ってこなければ、成功していたのに…!
負けるのか、死ぬのかァ…!!
ああああ悪夢だあああ 悪夢だあああ
ああああやり直したいやり直したい


何という惨めな悪夢…だ…
ああ、あの女がこちらに向かって笑っている
『こん、ころり』
女がそう言った気がした。
『…良い夢を』
…でも、優しい笑顔でそう言われた気もした。

╴魘夢 視点 終 ╴




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狼ゲームの方の余談を凄く長く書いてしまったのですが
書くところを間違えたな、と思いました。😹


最後に魘夢が聞こえた(気がした)あなたちゃんの声は、実際にあなたちゃんが思っています。
可哀想だな、と。
確かに、となっちゃいますよね…
めちゃくちゃ準備してきたのに、呆気なく結果を残せず終わってしまうのですから。
やるせない…ンンでも倒せてよかった…とか。
次はついに、アイツの登場です。

この前、この小説のオチを考えました。
決めたオチに向かって、書いていこうと思います。
伏線の回収の仕方を頑張って見つけてきたので、楽しみに(?)しててください。
最初は何も考えずに設定を決めてしまうので、後から大変です。
この小説、たまにおかしい所があるので…
頭をさつまいもでいっぱいにしながら読んでください。😹

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