第10話

Story9
188
2021/05/01 02:45
シノン side

夜食に買ったハンバーガーの袋を抱きエレベーターに駆け込むと甘い香水が香る

あれ?

この香水つけてる人なんか宿舎にいたっけ?

よくみるとそれはあなたさんだった

たわいもない会話をしてリビングに向かう

リビングにいるのが信じられない

荷物整理のため、自室に向かった

キノ
キノ
これってラッキーなのかな?
ユウト
ユウト
どうして?
キノ
キノ
だってお家デートしても怒られないでしょ?
ユウト
ユウト
それはそうだけど、ホンソギヒョンが許さないんじゃない?
キノ
キノ
でも今は付き合ってないんだし
シノン
シノン
じゃあみんなにチャンスがあるって訳だ
ヨウォン
ヨウォン
なんか、ワクワクしてきた
シノン
シノン
みんな、狙ってるんだね
フイ
フイ
まあ、もちろん?
シノン
シノン
そっか
ハンバーガーのピクルスの酸味も、パティの塩気も感じないのは気のせい?

みんなが狙ってるということに対する焦り?
ホンソク
ホンソク
ちょっと様子見てくる

今日は引越しだから出前にするね
イェナン
イェナン
やったー!

チキンがいい
ウソク
ウソク
うん

普通はジャージャー麺だけど今日はチキンの気分
ホンソク
ホンソク
メニュー決めてて

呼んでくるから
そういうとホンソギヒョンはあなたさんの部屋に向かった

メニューを決め、ベランダで夜風に当たってるとマンションの駐車場に高級車が止まっていた

しばらく見ているとあなたさんの同僚のジョンヒョンさんが乗り込み走り去った

部屋に入るとホンソギヒョンはため息ばかりついていた
シノン
シノン
どうかした?
ホンソク
ホンソク
余裕なんかない

ジョンヒョンさんだっけ?

あなたの側にいてあなたのサポートしてる姿を見て

僕が側にいなかった間、彼がいてさ

なんだろう、差を感じるよね
シノン
シノン
なるほどね
フイ
フイ
あ、メニュー決まって注文したよー

あと20分くらいで来るからあなたさん呼んできて
シノン
シノン
じゃあ呼びに行ってくる
ホンソク
ホンソク
部屋は前にイドンがいた部屋ね
シノン
シノン
わかった
エレベーターで降り、部屋のベルを鳴らす

応答がなくて部屋に入ると、ベランダでベンチに腰掛けタバコを吸う姿が見える

手元には紫煙と台本がある

ベランダの窓をノックすると火を消し、窓が開く
(なまえ)
あなた
どうかした?
シノン
シノン
そろそろご飯だって
(なまえ)
あなた
わかった

ごめん、タバコ臭いよね?
シノン
シノン
あー、気にならないよ
(なまえ)
あなた
そう
あなたさんの目の端に涙が輝いていた
シノン
シノン
何で泣いてたの
(なまえ)
あなた
あー、台本のストーリーが泣けてね笑笑
シノン
シノン
そんなんじゃないんじゃ?

本当は別のことで…
(なまえ)
あなた
ううん、大丈夫だから笑笑

本当に大丈夫
大丈夫と何回も言う人ほど大丈夫じゃない

その小さな肩幅と背中を守りたくて抱きしめる
シノン
シノン
泣いてもいいんだよ?
(なまえ)
あなた
何でわかっちゃうかな
そういうと静かに泣きはじめた

落ち着いたところで離れる
シノン
シノン
それで何で泣いてたの?
(なまえ)
あなた
これからの生活が不安でさ笑笑

それとホンソクに冷たく当たっちゃって

本当は今までのこと、全て話したいのに話せなくてさ
シノン
シノン
いつでも聞くから
(なまえ)
あなた
ご飯食べ終わったら、一緒に飲んでくれる?
シノン
シノン
もちろん
(なまえ)
あなた
ありがとう笑笑

あー、お腹すいたなぁ
シノン
シノン
早くいこ
あなたさんの手を引き、リビングに向かった

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