シノン side
夜食に買ったハンバーガーの袋を抱きエレベーターに駆け込むと甘い香水が香る
あれ?
この香水つけてる人なんか宿舎にいたっけ?
よくみるとそれはあなたさんだった
たわいもない会話をしてリビングに向かう
リビングにいるのが信じられない
荷物整理のため、自室に向かった
ハンバーガーのピクルスの酸味も、パティの塩気も感じないのは気のせい?
みんなが狙ってるということに対する焦り?
そういうとホンソギヒョンはあなたさんの部屋に向かった
メニューを決め、ベランダで夜風に当たってるとマンションの駐車場に高級車が止まっていた
しばらく見ているとあなたさんの同僚のジョンヒョンさんが乗り込み走り去った
部屋に入るとホンソギヒョンはため息ばかりついていた
エレベーターで降り、部屋のベルを鳴らす
応答がなくて部屋に入ると、ベランダでベンチに腰掛けタバコを吸う姿が見える
手元には紫煙と台本がある
ベランダの窓をノックすると火を消し、窓が開く
あなたさんの目の端に涙が輝いていた
大丈夫と何回も言う人ほど大丈夫じゃない
その小さな肩幅と背中を守りたくて抱きしめる
そういうと静かに泣きはじめた
落ち着いたところで離れる
あなたさんの手を引き、リビングに向かった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!