目を覚ますと、俺はベッドで寝ていた。
そばには俺の手を握り心配そうな顔した中丸くんが座っていた。
中丸くんは俺の意識が戻ったのに気づいたようで、
「菊池っ、!!」
「大丈夫か?怪我は無さそうだけど、、、痛いところとか無い?」
「どこも痛くないです、すみません、迷惑かけてしまって、、」
俺が申し訳なさそうに謝ると
「気にすんなよ?」
本当にどこまでも優しい人だ。
この優しさを 俺以外の誰かに振りまいていると考えると
少し悲しくなるのはなぜだろう、、、
「中丸くん、、痛いところは無いんですけど、、」
「、、、どうした?」
「えっと、まだ媚薬の効果が残ってるようで、、」
、、、、
「助けて、、、くれませんか?」
俺は、、中丸くんの優しさに、つけこんでしまった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。