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第1話

1学期
76
2018/08/24 00:41
5月23日午後6時12分
クラスメイトの谷陽太くんがトラックにはねられて亡くなった。
私とは全く関わりのない人で、谷くんの周りにはいつも人で溢れている、そんな明るい男の子だった。




7月25日
私はこの学校のこのクラスでまだ1人で本を読んでいる。

今日は終業式。明日から夏休みだ。
あなた

もう、帰ろっかな

バン!
なにか、大きなものが落ちてくる音がした。
谷くん
やめてくれ!
谷くん
まだ!まだやり残したことがあるんだ!
神様?
では…
神様?
仕方ない。この夏休みの間だけなら良かろう
谷くん
ありがとう!
うっすらと見える、交通事故で亡くなったはずのクラスメイトと謎の浮遊物
神様?
浮遊物とはなんじゃ!
あなた

え!?

神様?
わしは神様じゃ。
お主の考えてることなど一瞬でわかるのじゃぞ!
え…すっげぇ…
神様?
じゃろう?
あなた

というか…今のは…

神様?
ああ、谷陽太、おぬしの元クラスメイトじゃ
あなた

そんなことは知ってるけど

谷くん
あなた!
あなた

え…

あなた

幽霊?

谷くん
そうなんだ。俺は…
神様?
今は言わない方がええかもしれんぞ
谷くん
だよな
あなた

え、なに!?

神様?
ふぉっふぉっ
谷くん
笑い事じゃねえっつうの!
谷くんは顔を赤らめて、神様とじゃれていた

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