【あなたside】
あの日から
よく自分を責めるようになった
無茶苦茶になって安心するためによくギターを弾く
ギター弾けてて良かったって思ったり
でもやっぱりあいつとは一生友達でいたい
頭の中はずぅっと自分を攻め込む言葉ばかり
いつしか食べ物も喉に通らなくなって
簡単に言うと「鬱」というのだろうか
責任で山々だ
悪化して
「元々自分がいなかったら?」なんてまで
勉強、授業にも集中出来ず
成績も更に下がる一方で
ゾムとはあれ以来1度も対面してない
椅子を逆にして背もたれに足をまたげてこっちを向いているシャオロン
唇に人差し指を当ててニカッと笑う
あれからゾムはたまに不登校な時がある____
今日の朝ちょうどテレビで通り雨が来るって言ってたな、
そういえば
本…返してなかったな
サーーーーーーーッッッ
雨…………通り雨だ、
ボーッとしながら廊下をとぼとぼ歩いていく
ドンッ
トントン先輩はいつも人の事を考えてるよな…
いいよな、そういう人とかさ…
スッ…タッタッタッタッタッ
ガタッ
ガサ、ザザッ
大量のダンボール……
気付いたら俺はエーミールさんの手伝いをしていた
ガラッ
タッタッタッタッタッ
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。