山田涼介さんは今、コップにジュースを入れている
私は珈琲がまだ飲めないから
いつかは飲みたいけど、今日はジュースにしてもらった
私はカウンターに腰を下ろしてその姿を眺めていた
山田涼介さんは私の前にジュースの入ったコップを置いた
山田涼介さんは私の隣に腰掛けて珈琲を飲んでいる
私はジュースを口に運んだ
2人とも無言
うぅ、気まづいよー!
そう思い、山田涼介さんに話しかけようとした
しかし山田涼介さんの言葉によって遮られた
私が無言だったからまだ怖がっていると勘違いしたらしいあなた
あの夜にこのお店に入っていなかったら…校長室に行こうと考えなかったもん!
そう言い、私の頭をポンポンとした
チラッと山田涼介さんを盗み見ると目を細くして私を見ていたため、目が合ってしまった
途端に私の中にぶわっとした感情が入ってきた
何かはその時に分からなかった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!