第3話

✤ One
243
2024/04/09 15:12
 Irios, 13 years oldイリオス 13歳





その日は 、この世の終りみたいな空をしていた 。





風の音 、雨のしぶき 、絶え間ない稲妻の光 。






当時13歳だった私 、イリオスはこの後あんな悲劇が起こるなんて予想もしなかった 。








セ レ ネ
セ レ ネ
イリオス 、そろそろ寝ましょう ?
もう日が変わってしまうわ 。
イ リ オ ス
イ リ オ ス
もう少しだけッ… !
姉さんと話したい事が沢山あるの !



ベッドに入って 、寝ようとする姉さん 。





そんな姉さんを私は慌てて引き止める 。



セ レ ネ
セ レ ネ
明日も話せるじゃない 。
早く寝ないと 、明日話す時間が
短くなるわよ ?
イ リ オ ス
イ リ オ ス
あ 、それはだめ ! 
早く寝る~ ! !
セ レ ネ
セ レ ネ
ふふっ 、イリオスは本当に
可愛いわね… 。



そう言って 、姉さんは私の頭を撫でてくれた 。












セレネ ・ ベネット は私の姉で18歳 。









とても顔立ちが整っていて聡明な人で誰にでも優しく自慢の姉であり 、私の憧れの存在でもあった 。
















これからもずっと一緒に楽しく幸せに暮らせる














そう思っていた 。















私が姉さんと同じベッドに入り 、眠りにつこうとした
その時だった 。




扉が勢いよく開かれメイド数人が部屋に入って来た 。




とても慌てている様子だった 。


メ イ ド
セレネ様 、イリオス様 !
ご無事ですか ! ?
セ レ ネ
セ レ ネ
私達は大丈夫よ 。何かあったの ?
メ イ ド
大変です !
王宮が火事に…… ! ! !
メ イ ド
早く外に避難しましょう !
イ リ オ ス
イ リ オ ス
ママとパパは ! ?
メ イ ド
陛下とお妃様は 、既に他のメイドと
外に逃げられていると思います !
さあ 、早く ! !





私達はメイドに言われるがままに急いで王宮を出た 。



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