第133話

コドモじゃない!③💙渡辺翔太
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2023/03/19 21:25
「ねえ、ガキだと思うの?翔太くんが思ってるより私は大人だよ?」




ソファーに座る翔太くんの足の間に、右膝を立てるとギシと軋む音がした。




『…バカ、降りろ。』
「そうやって、翔太くんは私を子ども扱いしたいんだよ。…してるんじゃなくて…したいんだよ。」




そう言って笑えば、眉根を寄せた翔太くんがじっと私を見つめる。




『お前は、一体何がしたいの?』




その目…。




その目が好きだよ…。




鋭くて、強くて、それでいて私をちょっとだけ怖いと思ってるその目が…。




でも、いつまでたっても私を子ども扱いしようとする翔太くんは…




大っ嫌いだよ…。




「翔太くんが…好きなの。」




翔太くんの耳元に唇を寄せ、囁く。




『えっ?』
「ずっと…ずっと前から…。」
『ずっと…?』
「うん。ずっと…。」
『…あなた……?』
「大人になったって、見せてあげようか?」




私は、翔太くんの頬に指を滑らせ、薄い唇を親指でなぞり…




それから…




自分の唇を重ね合わせた。




唇を離して、目を見開く翔太くんに笑いかければ、眉をひそめて不機嫌そうな顔をする。




それからまた口づけながら、翔太くんをソファーの背もたれに押し倒すように体重をかけた。




綺麗な鎖骨が覗くYシャツの襟元から中に手を滑らせると、ピクリと動いた翔太くんがその手を阻止するように掴む。




唇を離すと、翔太くんは目を瞑って小さな溜め息をついた。




何か諦めるような、そんな溜め息…。




それから掴んだ私の腕を引いて、ゆっくりソファーに押し倒すと…




『大人をからかうなよ…?』




少し掠れた低い声で囁く、翔太くん。




私も負けじと翔太くんを見上げて




「ガキを甘く見ないで…?」




言い返すと、翔太くんはフッと笑って、私に射るような瞳を向ける。




『…人の気も知らないで。』




翔太くんがそう言った直後には、私の唇を塞いでいた。




最初は優しく、啄むように…。




それから激しく、長く、味わうように…。




唇が離されると、私を見つめる2つの瞳が目に映る。




艶やかに潤んで、その奧には欲望の色がかげる。




『好き…。俺もあなたが好き…。』




そう甘く囁くと…




翔太くんは私の首筋に顔を埋めた。




背筋がゾクッと甘く震える。



「翔太くん…。」
『…ん?』
「私…翔太くんが欲しいよ…。」
『…あなたのくせに生意気…。』
「生意気?…欲しい物を欲しいって言って、何が悪いの?」




翔太くんが私の肩口から唇を離して、ふはと笑う。




『そういうところが子ども。』
「じゃあ、欲しい物を素直に欲しがれない翔太くんのそれが、大人なの?」
『……………。』




答えてくれず、翔太くんは私の太股をゆっくりと撫で上げる。




舌が耳をなぞれば、そのくすぐったさに身を捩った。




「ねえ…。」
『ん…?』
「知ってるよ…。」




そう言ってクスクス私が笑うと、翔太くんは怪訝そうに眉根を寄せる。




『…何が?』
「翔太くんも私が欲しいって。我慢してるんだって…。」




不意に翔太くんの大きな手のひらが私の口を塞ぐ。




「ん…んぅー…」
『うるさい、黙って。』




低く甘い声に震える。




見つめる目が熱くて、苦しそうに歪めるその顔が愛しい。



「翔太くん、我慢しないで…。」




そう言えば、まるで私の言葉を飲み込むように翔太くんの唇が私の口を塞いだ。




『泣き喚いてもやめねえよ…?』




唸るように言葉を吐いた翔太くんの鋭い瞳。




「泣き喚いたりしないもーん…。」




だって…




コドモじゃないもん……。





ーendー



ーあとがきー
まさに!妄想満載です🤣
強気なようで押される
しょっぴー💙www
after storyボンヤリ…
浮かんでいますが🤣
リクエストあれば書きます❣️

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