なんか目がこしょばい……
ひぃっ……鬼(((
只今私、寮でお着替え&メイクされてます。
なにしろ、あと数時間後にミスコンの一大ビッグイベント『ランウェイショー』が始まる。

(↑こういう感じ)
気が付けば、皆が私の周りに集まっていた。
いやいや、逆に怖いからっ。
そのメイク終わり。
と、思いかけたその時。
私は今パジャマ姿。
ファッションセンスが終わってる私に、ミスコンの服を皆が選ばせるはずない。
しばらく、解放されそうにありません←
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(出来たコーデがこちらっ↓)

スカート短かっっ。
(↑非オシャレ思考)
つまり、今までの私は磨いてなくてサビてたのか……
(↑ネガティブ思考)
そんな、マヤオンニの一言で温まっていた場の空気が張り詰めた。
ミスコンまであと数時間後。
私の髪は、ボンバーヘッド←
……と、そんなピンチの時。
ピンポーン(インターホン)
そこには、ミスコンの衣装らしきものを身にまとったユナちゃんが居た。
私がそう言いかけると、察したようにユナちゃんは「クスッ」と笑い、私を奥へと連れて行った。
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ヘアセット中にて。
ユナちゃんは、お姉さんが美容師らしく手際よく私の髪をセットをしてくれた。
確認しておきたい事を、恐る恐る聞く。
しかし、勇気を出して聞いたものの、ユナちゃんは淡々と答えた。
この、『友達』とも言えない『敵』とも言い難い関係をどう表せばいいか分からない。
ユナちゃんの動きが止まった。
いつもは自信に満ちて、紅く染まっていた唇が、今はわなわな震えている。
今にも消えちゃいそうなその瞳。
私は思わず叫んだ。
確かに、最初は怖い子とか勝手に思ってた。
もちろん、ライバル宣言とかは事実。
でも、その後のミスコンとかで私を助けてくれたのも紛れもない事実だから。
だから___
不安そうな表情が、徐々に笑顔になっていった。
「あぁ、この子なら仲良くなれる。」そう思えたのはこの時だった。
ドン……
ドン……
ズ……ズドォォーン
もの凄い音がして扉が開いた。
そして、出て来たのは……
恥ずかしさに、顔が赤くなるのを感じる。
感動のシーンから、一気にコメディシーンに切り替わりました←
上手くまとめて、自分たちの事隠滅しようとするのやめて〜〜!
羨ましそうにユナちゃんが言う。
(『F9』に入りたかった事はみんな知りません。)
ユナちゃん、痛いです……
次回、ついにミスコン本番です!
.NEXT🌈
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。