『『『キャー!!』』』
『おはょぉ~!涼介くん!』
『おはよぉ~涼介くぅ~ん!』
毎朝毎朝、飽きないのかな。
入学して4ヶ月。現在は8月となった。
外では蝉が五月蝿くなく季節。
それに負けない女子達の声も聞こえてくる。
『おはよう、桐山さん。』
昨日と引き続き私に挨拶をしてきた。
2日連続は流石にウザイ。
私は今、この学校で有名人だと蘭ちゃんに教えてもらった。
昨日の山田くんの言葉がたった1日で飛び回ってしまった。
影では『付き合ってるの!?』的な会話をしているのが聞こえてくる。
でも、私は山田くんを無視。
けど、それでもダメみたい。
『あいつ、何様!?』
リーダー格な化粧しまくりの女子が腕を組んで叫んだ。
その脇にも同じ様な化粧しまくりの女子が二人。
山田くんの前では『涼介くぅ~ん!』とかなのに。
きっっっっも!
私は山田くんの挨拶を無視し、蘭ちゃんと日向くんの話で盛り上がっていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!