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第1話

皆川胡桃 高校3年生
105
2018/11/24 15:32
ガヤガヤガヤガヤ…


教室内はいつもと変わらない。


「この新作昨日食べたんだ〜」

「今日の帰りカラオケ行かね?」

「昨日告白されちゃった、、、」


あちらこちらから聞こえる 高校生らしい会話


だけどそのどこの会話にも参加せず、一人大人しく自分の机で 何度も読んだ小説をペラペラとめくる。


きっと私は 周りから見たら 読書好きの生徒

だけど私は読書なんて大して好きではない。


こうでもしていないと 話しかけられてしまう。



そう、、、、、、


この幽霊に_____________




教室の四つ角の一角で 目がクリックリッの
幼いピンクのワンピースを着た女の子が
興味津々で教室内を見渡している。


高校の校舎内に 見た感じ5歳くらいの女の子が
いること自体まず、おかしい。

それに、周りの生徒もこの子に気づいてないのもおかしい。



つまりこの女の子は この世に存在していない
幽霊となる。。。。

幽霊って何か怖いイメージがあるからお化けと
私は呼んでいるけど、、、




女の子と目が合いそうになり私は慌てて 小説に目を向ける。


だけど少し遅かったのか 女の子は純粋たる笑顔を見せて私の方に駆け寄ってくる。



お化けっていっても、血だらけみたいな外見をしていない。
生きている人と何ら変わりないから区別がしづらい。


「おねーちゃん!私のこと見えるの?」


クリックリッでキラッキラの眼差しを私に向ける女の子。


ここで会話をすると 無論私は変な人と周りから思われる。

そんな体験もうゴメンだ。


「見てみて〜!この人形さんはね、菜々子が初めてサンタさんからもらったお人形さんなの!」


私がどれだけ無視しても 菜々子ちゃんは楽しそうに私に話をかけてくれる。


私の叔母は霊媒師をしていて、よく小さい頃から聞かされていた。


[亡くなった人の魂はこの世にしばらく残る]


きっとこの子も あと数日で、、、、、


そう思うと胸がギュッと締まる。


英語の授業中、私は手を挙げ


「少し体調が悪いので早退します」


こう言ったのだ。

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