第3話

金髪とウニ
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2019/09/17 11:34
三橋 side




たった今、妙な女が転校してきた。


長い前髪に赤いメッシュ、サラサラの黒髪に目を惹かれる。



·····顔が気になって仕方ねぇ。




ブスだから隠してんのか·····?


それとも美少女すぎるから·····?





『 ·····あ、教科書··············· 』




えっ??鈴??なに声綺麗すぎない??

そんな声の持ち主いんの??





『 ····ぁ、あの、教科書見せてもらってもいいですか? 』


「 へっ?? あっ、あぁ·····ほらよ。 」



長い前髪の下から見える微かに紅くなった頬。


『 ありがとうございます··· 』


柔らかく笑った目の前の女に、何故か顔が赤くなっちまう。

あークソ、ブスかもしんねぇのに·····




「 ·····ぅ、あークソ!これお前が使え! 」


『 えっ、ちょ、まっ·····! 』



あーあーだりぃ。


早弁する気にもなんねぇし

授業受ける気にもなんねぇし·····





「 むっくん、屋上行ってきまーす 」



屋上で寝るとしますか。
____________



時は過ぎ、放課後。

今日は昼までの授業で集団で帰る軟葉生徒の中で、目立つ髪型が3人。



金髪パーマ

ウニ頭

赤色メッシュのサラサラ黒髪



そんな3人とまるで関わりたくない一般生徒は3人から逃げるように帰っていった。




『 ·····わたし、逃げられた? 』



きょとんとする赤色メッシュ、否、あなたを挟むようにして立ったのは金髪とウニ頭だった。




「 俺、伊藤真司。よろしくね 」


「 三橋。俺がよろしくしてやるよ転校生 」



意地悪そうに笑った金髪を見て、あなたは怪訝そうな顔をして凛とした声で言い放った。



『 いや、結構です。さようなら 』


「 んだと!? 」


「 おい三橋。お前がンなこと言うからだぞ 」



あなたはスタスタと2人を置いて歩き出した。




「 ·····おい伊藤。俺は怒ったぜ 」


「 は? 」


「 アイツのブッサイクな顔、絶対見て笑ってやらァ·····!! 」




コソコソと2人はあなたの後を追っていった。

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