あの、昨日はじめて自分がずっとミスってたの気が付きました…
すみません。
鷹見啓吾じゃなくて鷹見啓悟ですね、
ホントすみません。
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仮眠室全体に私の声が響き渡った
自分でもこんな大声出したことに驚きつつあったが、
心配してくれた啓悟や先生に酷いことをしてしまった
声にならない
こんなことを言いたいわけじゃない
その瞬間、、私の頬に涙が流れた
泣きたいわけじゃないのに
どうしたらいいのか分からない
そう言って手を伸ばしてきた啓悟の手を
パンッ
跳ね除けた
驚いている啓悟と先生を置いて私はその場を逃げ出した
雄英を出て、街に出た
平日の正午は人がほとんどいない
誰かの声が聞こえた
どこかで聞いたことのあるような
暖かい声が聞こえた
私のお姉ちゃんの声だッ!
理解した時にはもう走り出していた声のした方へ
タッタッタ
男の人が喋り出そうとした時私はお姉ちゃんを抱きしめた
お姉ちゃんッ!お姉ちゃんッ!
2人して泣いた晴れの日を雨の日にするくらいに
泣き終わった時隣にいた男が話しかけてきた…
正直迷った、今までずっと会いたかった姉に会えたのに今は敵。ずっと一緒にいるためにはヴィラン連合に入るしかない。
だけど、啓悟や先生達を裏切りたくない
迷いに迷って私は言った
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!