『ごめん、俺 好きな人ができたんだ..』
え...
突然の出来事に 頭が混乱する
顔はぼんやりしていてよく見えないけれど
樹の隣には スタイル抜群の綺麗な人が居て
肩寄せあっていた__
「別れてほしい..」
聞きたくない言葉が
次々と私を襲ってくる
昨日まであんなにラブラブだったのに
どうして....
私は もう 必要なくなっちゃった?...
あまりにも衝撃的で 言葉が出てこない
どんどん私から離れていく二人
やだ... 行かないで.....
視界がぼやけて見えなくなっていく__
❋
❋
❋
ガバッ
夢..だったの..?....
胸が苦しくて
涙が溢れてとまらない...
こんなにもリアルな夢をみたのは初めてだった
私の隣には
気持ち良さそうに眠っている
樹の姿がちゃんとあった
おさまらないどころか
どんどん溢れだす涙
隣に居る樹を確認するように
手を伸ばし そっと頬に触れる
ゆっくり目を開けた樹と一瞬 視線が重なり
慌てて手を離し 咄嗟に背を向けた
私の手を握り
優しく聞いてくれる愛しい樹の声
涙を拭って 冷静を装う
だけど...
夢の中の樹の言葉が鮮明に残っていて
胸の奥が ぎゅうっと掴まれたように痛くて
自然に涙が溢れてくる
...ただの "夢" なのに...
私の異変に気づいた樹が
カラダを起こす気配を感じた__
肩を掴まれ 強引に樹の方に向けられる
樹の指先が私の頬を優しく拭う
優しい瞳の樹が
私のカラダを少し引き寄せる
✭樹side✭
ゆっくり目を覚ますと
俺の頬に触れながらあなたが泣いていた
こんなに苦しそうに
涙を流すあなたを初めて見た
なにがあったんだ..?
なんでもないと言い張るあなたの
頭をそっと撫でながら問いかける
言いたくないのか 俯いてしまうあなた
頬を包み込んで顔をあげる
話だそうと一呼吸したあなたの瞳から
ポロポロと溢れ出す涙の雫
こんなに涙を流すなんて
どんなに酷い夢をみたんだ?....
俺はたまらず チュッと唇を落とした
マジか....泣いてる原因は俺?...
いやいやいや、そんなのありえねぇ..
苦しそうに震え
顔を隠しながら俺に背を向ける
あなたの腕を優しく引き寄せて
胸の中に収め
離れないように包み込んだ
俺の腕の中で震えながら
涙を流すあなたに言い聞かせるように
俺の想いの丈を伝える
キュッと俺の服を掴み
瞳に涙を溜めてじっと見つめるあなた
こんなに甘えた声を出すあなたも初めてで
めちゃくちゃ可愛くて愛しいと思ってしまう
角度を変えながら
何度も何度も
吸い付くように深いキスを落とす
二人の気持ちが通いあったように
抱きしめあう
頭をそっと撫でてやると
柔らかなあなたの唇が降ってきた
潤んだ瞳で 真っ赤な顔して
そんな可愛いこと言うんだもんなぁ//
顔を近づけて 唇がくっつかないか
くっつかないかのとこで寸止めする
いつもなら
"そんなんじゃないよ" なんて
照れながら離れてくのに..
そんなこともなく
しばらく固まったまま動かない
首に腕を巻き付け
力を込めて抱きついて
俺にしがみついてきたあなた
俺もしっかり抱きとめる
あなたの掠れた声が
俺の耳元に響いて
全身が痺れたように熱くなってく..//
あなたが、こんな風に
俺を求めてくれるなんて思わなくて
興奮の渦に巻き込まれていく...
多分 俺も顔が真っ赤だ///
プチン
俺の理性が完全に切れた気がした__
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長くなってしまってごめんなさい🙏笑
キュンキュンしてもらえてるかな?
応援&お気に入りありがとう~✨♪
らびゅ~✨( *¯ ³¯*)ンーマッ💙
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。