誰かのことを心から思って、その人のことを愛しいって、離れたくないって感じる気持ちをこの世界では恋と呼ぶらしいです。
私は、恋という感情を誰かに抱いたことがないので、彼女の力になってあげられないのが悔しくて、自分の存在がとてつもなくちっぽけに思えました。
そう言って笑うあなたちゃんの顔は、寂しそうで、何かに怯えてて、たくさんの何かを1人でも背負い込んでるように見えた。
だけど、その表情は、『悲しい』『寂しい』『怯える』そんな負の感情が沢山混じりあった表情に見えたのですが、決して辛く嫌な表情ではなくなぜかその負の感情たちもひっくるめてキラキラしてるように見えて、先輩の事をただ一途に思う気持ちが彼女のことをこんな表情にさせているのかと思うと、その聖先輩って方にお会いしてみたくなりました笑
『恋』という感情一つでこんなにも、笑えたり寂しくなったり、その人のことでいっぱいにしたり、ほんとに不思議な気持ちで、これだけは何年後も何十年後も科学なんかじゃ解明できないもの。
気がつくともう陽も完全に落ちてしまい、当たりは薄暗く一層冷え込む時間。
スクールバッグを抱えて駆けていく彼女の後ろ姿を見ていると、なぜか私も自然とまた笑みがこぼれてしまってました笑
あなたちゃんのする色んな表情が見てみたい……『また来るね!』という一言がとても嬉しい一日でした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。