第14話

夢 と 現実
44
2018/02/05 17:27
『 2月12日 』

週末を挟んだため今日は、2月12日。
とうとうバレンタインまで2日となった今日、私は少し不思議な夢を見ました。
夢の中では、私がもう一人いて今の私のしてることを何でも代わりにしてくれる、その間私は旅行に出かけたり、好きなものを見たり、自由に過ごせました。

いつもの生活に縛られずにのびのびと自分の好きなことをしてるはずなのになぜでしょう何だか物足りない気持ちでいっぱいです。

旅行先でもいつもの生活のことを考えてうずうずしていてもたってもいられない気持ちになり結局最後はいつもの生活に戻るというものでした。

そこで私は思ったのです。
理想は理想であるからこそ美しく理想でいられるのかもしれないってことを。

そりゃ、誰だって理想を思い描いてそれが現実になれば幸せだって思うと思います、ですが、ほんとにいざその理想を目の前にして自分が今までコツコツと積み重ねてきた生活をすべて捨てるか?と問われたら即答にYesとは言えない気がします。

もし、そこでYesという答えを出したとしてもいざ理想が現実となると人間ってわがままな生き物ですからやっぱり違ったなんて言い出すんです笑

やっぱりいつも通りの生活が一番自分に合ってて幸せな場所なのかもしれません。
あなた

やっほー!


あなたちゃ……
先週とは打って変わった晴れ晴れしい表情を浮かべやってきた彼女に挨拶をしようとした時、今日は彼女1人ではないことに気が付きました。

あなたちゃんの背中の後ろに隠れる彼女より小柄な女の子。
童顔で小柄で二つ結びのその少女は高校生というより中学生の様な風貌でした。
あなた

紹介するね!この子は友達のふみか。凄く仲良しなの!

ふみか
……?

ふみかちゃん……可愛い名前だね。よろしくね。
あなたちゃんにハイテンションでふみかちゃんと紹介された少女は、私の見た限りでは明らかな彼女とのテンションの差を感じました。

とても感情の高ぶっているあなたちゃんに対して、ふみかちゃんはなんだか秘密というのかなにか彼女に言い出しにくい何かを抱えているというような表情に見えた。

彼女がいつもの場所へ座るとその隣にちょこんとふみかちゃんも座る。
あなた

バレンタインまであと二日か〜笑

緊張しかないよ〜

ふみか
……。
あなたちゃんがバレンタインの話を持ち出すといっそう表情は暗くなる。

何かを彼女に伝えようとしているのはすぐ分かったのですが、ふみかちゃんが何を伝えようとしてるのかは皆目見当もつきませんでした。

そんな中、今日は少し日照りが良いのであなたちゃんがマフラーを外そうとした時少女は思いがけない言葉を発しました────

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