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第32話

誤解
69
2022/04/10 03:26
事件の起きる数分前。
アサヒ
アサヒ
どっか行くかとは言ったものの、何処に行けばいいのか…
どこに行けばいいのかわからず、ただ突っ立っているアサヒとミネラ。
ミネラ
ミネラ
アサヒ、あれナニ?
ミネラが指差す。その方向には、果物を売っている店があった。
アサヒ
アサヒ
あれは果物売ってる店だな
ミネラ
ミネラ
クダモノ、タべたい
アサヒ
アサヒ
あー、まぁ行く場所ないしいっか。なんか忘れてるような気がするけど
そうして二人は果物屋に行った。
果物屋は、一人の男が経営しているようだった。
ガルータ
おぉ、いらっしゃ…いっ!!
アサヒ
アサヒ
あ、どーも
ミネラ
ミネラ
イラッシャイ
その男はアサヒの顔を見るや否や、分かりやすく驚いた。
アサヒはよく分からず首を傾げる。
ガルータ
アサヒ、お前っ!!
アサヒ
アサヒ
えっ!何で俺の名前知ってんあぁだだだだだだ!!!!
ミネラ
ミネラ
アサヒー!
アサヒは出会ってすぐ(?)の男に抑えられる。
アサヒ
アサヒ
何で!?何で!?
ガルータ
お前盗み辞めたと思ったら、次は幼女に手ぇだしてたとはなぁ!!
アサヒ
アサヒ
待って!ぬ、盗み!?
そしてアサヒは気づく。
アサヒ
アサヒ
お前っ!
ガルータ
やっと思い出したか!アサヒっ!
アサヒ
アサヒ
誰だよっ!!
ガルータ
アサヒ
アサヒ
いぎゃぁぁぁあああ!!!
腕が変な方向に曲がりそうなほど抑えられる。
アサヒ
アサヒ
ねぇぇ!!誤解だってぇぇぇぇ!!!
ミネラ
ミネラ
アサヒー!
そして今に至る。
アリアネ
アリアネ
何やってんの?
アサヒ
アサヒ
助けてぇ!!ねぇ!
ガルータ
なんだ?お前もいたのか?
アリアネ
アリアネ
久しぶりだな。あの時は一瞬しか顔あわせなかったけど
アサヒ
アサヒ
えぇ!知り合い!?
アリアネ
アリアネ
何で私が覚えててアサヒが忘れてんだよ
アサヒの貧弱な記憶力に、アリアネはため息を吐く。
アリアネ
アリアネ
てか、何で捕まってんの?
〜説明中〜
アリアネ
アリアネ
あー、そこまで考えてなかった…
アサヒ
アサヒ
ねぇぇ!
アリアネ
アリアネ
まぁ盗みもしてたんだし、捕まってもいいんじゃねえか?
ガルータ
ほら、こいつも言ってんだ
アサヒ
アサヒ
私、裏切られたっ!!!
ミネラ
ミネラ
ムジヒ
誰もアサヒを助けようとはしなかった。
 
アサヒ
アサヒ
…え?ねぇ本当に助けてくれないの?
アリアネ
アリアネ
はぁ…
アリアネはまた深くため息を吐いた。
アリアネ
アリアネ
この子は森で助けた子なんだ。アサヒが盗んだ子じゃねえよ
ガルータ
森で助けた?親は見つかっていないのか?
アリアネ
アリアネ
あぁ、それで私らが保護してるんだ。だから放してくれねぇか?
ガルータ
ガルータはアサヒを解放する。
アサヒ
アサヒ
いでで…
ガルータ
もっと信頼度を上げとくべきだったな
アサヒ
アサヒ
うるせぃ、…えっ、ガルータ!?
ガルータ
今更かよ…
上げとくべきものは、信頼度ではなく記憶力だったかもしれないと思ったガルータだった。

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