第65話

ドラマ6話
318
2021/05/15 14:07


Noside



あなた
どなたですか?
えっ
廉(お兄ちゃん)
覚えてないん?



何言っとるん?








覚えてないって何を?



高橋恭平
あっ!!えーっと!
なかなか目を覚まさなくて心配で
なっ!!拓哉
西村拓哉
そうなんですよ
ベット隣でずっと心配してて
良かったですね!
あなた
そうなんですね
お陰様で今は元気いっぱいですよ^^*




ふたりと話していくうちに








同い年ということが分かり最近こっちに来たってことも知った













廉(お兄ちゃん)
じゃあ俺そろそろ帰るわ!
うちも一緒に帰るな
あなた
バイバイ!!


2人帰っちゃったな








独りか寂しいな








しかも病院ってなんか夜とか怖いし


高橋恭平
じゃあな
西村拓哉
また明日






そういえば拓哉くん?やったっけ?





まあその人もおるから独りちゃうやん






西村拓哉
あなた!!じゃなくてあなたちゃんって
どんな感じなの?からだって
あなた
入院とリハビリをしないといけなくて
西村拓哉
同じだね
あなた
拓哉くんはどうして入院してるの?
西村拓哉
俺はかっこよく言ったら人助けかな?
あなた
おばあちゃんを助けて車に轢かれたみたいな?
西村拓哉
違うよ笑
好きな子を助けたみたいな笑

その人のことを話す拓哉くん幸せそうに見えるけど








今にも泣き出しそうで私は思わず抱きしめていた




あなた
苦しかったら泣いていいんだよ
出来ることなら何でもするから
西村拓哉
じゃあさもうちょっとこのままでいて
あなた
うん
話もいくらでも聞くから
今日初めてあったはずなのに






なんで私は抱きしめてるの?







何故かこの空間が懐かしく思えた!








何故か込み上げてくるものもあった




西村拓哉
俺好きな人のこと守れなかった
あなた
じゃあその怪我って
西村拓哉
守れたつもりだったけど
俺が追い詰めたんだ
わかったつもりでいた俺が情けない
全部つもりだった!
俺こっちに来んかったら良かったんかな
俺が変わってなかったら…
あなた
拓哉くんは優しいんだね
きっとその子も苦しくて助けて欲しくて
拓哉くんに甘えちゃってるんだよ
西村拓哉
そんな事
あなた
そんな事あるよ!
きっと拓哉くんに助けられて喜んでる
かっこいいとも思ってるてるはずだよ
拓哉くんかっこいいしね
西村拓哉
グズッ


また泣いちゃった!








うちなんかあかんこと言っちゃった?


あなた
ごめん
なんか言わない方がよかったよね
西村拓哉
ちがうよ
なんか嬉しくて
かっこいいと思ってないと思うけど
あなた
そうかなぁ?
もし私がその子だったら拓哉くんに
助けられたら好きになっちゃうと思うよ




その子がどんな子で何があったのかとか分からない






でも拓哉くんを見ていたらきっと辛いってわかる






拓哉くんは嘘のない目をしていて見ていると落ち着く






この時間が一生続いて欲しいと思ってしまう!







西村拓哉
あなたちゃん?
あなた
何?
西村拓哉
学校は楽しい?
あなた
楽しいよ!!


嘘だけど何故か拓哉くんに心配をかけたく無かった




西村拓哉
そっか…






なのに何で悲しい顔をするの?




あなた
拓哉くん?
西村拓哉
ん?
あなた
寂しそうな目してるよ?
西村拓哉
そんな事ないよ
もしさあなたちゃんが今の記憶が
少しなくなったらどう思う?
あなた
なくなった記憶によるかな?
学校とか昔の記憶なら良いけど
拓哉くんの事とか家族とか泉のこと
楽しい時間の記憶がないと嫌だな
西村拓哉
そっか
あなた
記憶がなくなったらその悲しさも
全く分からないんだろうけどね笑
急にどうしたの?
西村拓哉
別になんにもないよ
あなた
拓哉くんは?
西村拓哉
俺は過去の記憶は全部消したいな
今この瞬間の記憶と恭平との記憶だけ
あればそれでいいかな笑
あなた
悲しい顔で無理に笑わないでよ!
そんな顔見たくない!
しっかり本当の事言っていいんだよ?
言っても赤の他人で少しの関係だから










その後少し静かな時間が流れた












西村拓哉
あなたちゃんは俺に本当のこと
話してくれないんだね
あなた
えっ!!そんな事
西村拓哉
俺全部知ってるんだよ
あなた
何で
西村拓哉
実はさ…


パチッ









あれ?真っ暗になった


西村拓哉
もうそんな時間か
消灯時間だから電気が消えたんだよ!



真っ暗なのが怖く感じた








こんなの初めてで何故か分からない







手も震えて






暗闇が恐怖に感じた






あなた
ハァッハァッ…ハァッ……ハァッ…
西村拓哉
大丈夫か?
おい!!




ここでまた私の意識が途絶えた









あなた
…ン……イタッ……



なんか頭も痛いし身体も重いここどこだろう?








あれ?この道いつもの通学路だ









なのに全然人がいない











あれっ?でも後ろに人が何人かくる




あなたちょっと待って
あなた
遅刻やで
やばいやん!
???
あなた速いって




この人顔がぼやけててよく見えん!


???
もう学校サボっちゃう?
あなた
誰のせいやと思ってるん?



この人も顔がぼやけててよく見えん

廉(お兄ちゃん)
今の言葉生徒会長として
聞き捨てならん!
あなた
急に生徒会ぶんな
廉(お兄ちゃん)
俺生徒会長な!!


廉と泉がおるし現実なん?






でもうちは怪我してるし









でもこのあなたは怪我してない








誰かわからない人の顔はぼやけてるし







でもこの自分はとっても楽しそうだしいいな

















あなた
ハァッ…ハァッ……ハァッハァッ




視界が暗くなってきた






あなた
何…こ……れ………
ハァッ……ハァッ…ハァッハァッ……


暗闇の先は楽しそうな声が聞こえる









どれだけそこに向かってもたどり着けない!








逆にどんどん離れてく



あなた
まっ……て…ハァッ…ハァッハァッ……








そしてもう私の目では光が見えなくなっていた







あなた
何で!!何でなの!













すると後ろから声がした



???
大丈夫だって
俺がおる!俺がずっとそばにおるから







また顔がぼやけてる









ただ思い出せないだけで何でこんなに苦しいの?







今までは泉と家族がいれば良かったのに








この人は私にとってどんな存在で








私の何を知ってて、今はどこにいるの?








廉が言ってたのってこの事なの?


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