でも謎のプライドがあって、本当の気持ちなんて簡単に言えなかった。
食器をしっかり洗って
先にお風呂に入ることにした。
湯船に浸かりながらひとり事をもらす。
正直な話、私はまだオッパのことが好きなんだって確信していた。
でも辛い思いしたのに変わりはない。
とかぼーっと考えながらお風呂を上がった。
ガチャッ……
ああ、もういいや、しばらくはこのままで、もしそれでオッパが離れていったらそれっきりだし。
オッパのこと信じたいとは思うけど、
ガチャッ
オッパがお風呂から上がって、
真剣な顔してこっちに近づいてきた。
まだ言うことがあるのか、、と思った
でもなんて言うのか予想は出来なかった。
なんだか、とても嫌な予感がした。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!