あなたのところに来たのはルーピンだった
リーマス・ジョン・ルーピン
グリフィンドール生でポッターたちと一緒にいる
僕のことを虐めも助けもしないヤツ
そういう認識だ
でもアイツがなんであなたと…?
そのとき僕の頭には最悪の考えが浮かんだ
“あの2人は付き合っている”
もしそうだったらどうしよう
違うことを願いたかった
でも僕に秘密にして会ってるんだぞ…?
やっぱり付き合ってるとしか…
そう思うと“もうここに居たくない”という思いが強くなり、気付いたら校舎へ走っていた
あなたside
私はリーマスを待っている
なんで待ってるかって?
私はリーマスと小さい時仲良かったからね
でもある日突然関わりを絶たれてしまった
しかしホグワーツで再会したのだ
それで今日また話したいというリーマスの申し出を受け入れ、今リーマスを待っている
私も話したかったし
すると足跡が聞こえてきた
回想
私たちは物心ついたときからずっと一緒だった
互いの両親が魔法省勤めで、仲が良かったからだ
よく一緒に本を読んだり、かけっこしたりして楽しく過ごしていた
だがある夜をきっかけにそれは一瞬にして崩れ落ちてしまった
私たちが5歳のときの話だ
その日はリーマスの家にお泊まりしてた
私とリーマスは同じベッドで寝ていたが、なんだか変な感じがして起きてしまった
そう思い、ベッドから出ようとすると、人がこっちにくる足音が聞こえてきた
嫌な予感がしたので、杖を持ってベッドで必死に寝たフリをしていた
すると“それ”は私たちが居る部屋に入ってきた
嫌な予感というのは当たりやすい
“それ”はリーマスに近づいて、何かをしようとした
咄嗟に私は
と唱えた
すると“それ”は倒れ込み、物音でびっくりしたリーマスが飛び起きた
すると“それ”は起き上がってまたリーマスに攻撃しようとした
なので私はまだ状況を掴めていないリーマスに覆いかぶさった
私は背中を引っ掻かれてしまった
その時は暗くて何をされたのか分からなかったけど
するとそこにライアルさん達がきた
ライアルさん達が戦っているのかな
そこで私の意識は途絶えた
次目を覚ましたとき見えたのは白い天井だった
何故かベッドの中に入って一緒に寝ていたリーマスが急に抱きついてきた
次の日
そう言うと、ライアルさんとお父さんは何か小さい声で話した
そこから先はあまり覚えていない
リーマスと私は泣きじゃくって、『離れたくない』とずっと言っていたが、大人の力に勝てるはずもなく、私たちは引き離されてしまった
それから私は地獄の日々を過ごした
牢屋のようなところに入れられ、空を見ることができない生活をしていた
だが11歳を迎えた日、私は牢屋から出された
ホグワーツから手紙がきたようだ
久しぶりに見た空は幻想的な黒に染まっていて、星が見えないほど光り輝いている満月があった
回想終了
話していると昼休みを終える鐘が聞こえた
そうして私はセブルスの元に向かった
𝐍𝐞𝐱𝐭
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。