第10話

【アイナナ(+あんスタ)】天使の歌声①
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2020/06/06 06:36

手を伸ばそう。
輝きに満ちた、ステージへ。


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✗九条天side✗

撮影の休憩時間のふとした隙間時間、ボクは思い返していた。

妹のことを。

まだ小さくて、ボクが九条さんに引き取られる前に、引き取られて行った。

何より、悲しかった。
何より、悔しかった。

誰より、可愛かったから。

行って欲しくなくて、でも何も出来ない自分たちが悔しくて。
その後九条さんが家に来てボクを連れていく時だってその事を思い返した。

ああ、今どこにいるの?
何をしてるの?

会いたい、会いたいよ···あなた。

「そろそろ再開しまーす!」

天「···はい!」

昔、3人で撮った、一枚の写真。

ボクと、双子の弟の陸と、その真ん中に妹のあなたがカメラに向かって笑いかけている写真。

頑張ろう。

写真をそっとしまって、やる気を入れ直す。



いつか、またキミに会えるように···

街のモニターでもいい、テレビでもいい、新聞だっていい。

キミに伝えたいんだ。

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