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第1話

【ヒプマイ】山田さんちの双子①
1,704
2020/05/30 17:55
三郎メイン。


あなたさんと三郎は双子。

一応三郎の方が先に生まれた。
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三「ねぇ、あなた………」

隣で布団に潜る片割れに、
静かに声をかける。

「なぁに?三郎」






三「僕とあなたは、

ずっとずっと一緒だよ?」
*
三「んん〜…………あなた、起きて………」


「んぅ………?三郎………?」


三「うん。おはよう、あなた………」


そう言って三郎は、
あなたの唇に口付けを落とす。


「おはよ………三郎」


そしてあなたもまた、優しく微笑み返す。




三「さて、着替えてご飯食べに行こっか」


「うん。」




ふたり同じベッドから起き上がり、
それぞれ着替えを始める。


彼ら双子は、2人でひとつの部屋なのだ。


それはこの家が決して広くないせいであるが、
それだけではなく、
本人たちの要望でもあった。
*

一「お、来たか、三郎、あなた」


「「いち兄!おはようございます!」」


一「おはよーさん。相変わらずお前らは仲が良いなぁ」


三「えへへ………僕達双子ですからね」


一「2人とも、仲が良いのはいいことだ」


そう言って一郎は、双子の頭をわしゃわしゃと撫でた。

双子は嬉しそうに目を細める。


二「おはよぉ………」


「あ、じろにぃだ」


一「お、二郎も起きたか!おはよ」


二「おはよう兄ちゃん、あなたも」


三「あ、いち兄手伝いますよ!」

二「待て三郎俺が手伝うんだ!」

三「お前は今起きてきたばっかりだろ!僕はお前より先に起きてたんだよ!」


二郎が合流すると、いつもどうり、2人は喧嘩を始める。



「………いち兄手伝いますね」

一「おう、ありがとうな」



二「おい三郎が突っかかってくるから手伝えなかったじゃねえかよ!!」

三「はぁ!?そもそも突っかかってきたのはお前だろ!?」


そして二人が喧嘩している隙にあなたが一郎の手伝いを済ませてしまうが、2人の喧嘩の矛先はそちらに向くことなく続く。


「三郎、そろそろその辺にしといたら………?ご飯冷めるよ?」


三「………うん、そうする」



2人があなたに楯突かないのは、

二郎は彼女が大切で、

三郎もまた別に彼女が大切だからだ。

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