第30話

危険なカタギ〈瓜生side〉
2,686
2022/12/28 09:26

俺の名前は瓜生龍臣。

瓜生龍臣
瓜生龍臣
カリン、この焼き上がりを見ろ!俺の進化が凄いんだ!
カリン
カリン
毎日一緒だじょー
瓜生龍臣
瓜生龍臣
このど素人がぁ!

移動式メロンパン屋を営む...元殺し屋だ。



そんな訳で俺の元には未だに色んな情報が入ってくるのだが...最近少し気になる噂を耳にした。

あなた
あ、瓜生さんにカリンさん!
カリン
カリン
あら、あなたくん

そう_それは彼に着いての噂だ。



あなたくんは常連さんで、深夜はバイトをして日銭を稼いでいるらしい...そのせいで夜中に出歩くことが多いようだが...。

あなた
メロンパンひとつー
瓜生龍臣
瓜生龍臣
はいよ

お金を払い、その場でメロンパンを食べ始める彼は口を開く。

あなた
そういえば聞いてください、昨日変な人に襲われかけて...
カリン
カリン
また?随分と不運なのね

__そう。ここ最近、あなたくんの口から襲われかける、という単語が多々出るようになった。



“襲われかける”ということは...恐らくあなたくん自身で何とかしているのだろう。



まあ夜中に出歩けば襲われる確率も高くなる訳だが...それにしても最近はこんなこんな報告を受けすぎている。



曖昧ではあるが、俺とカリンの元にもあなたくんが狙われているという噂を耳にした。



“奴は危険なカタギだ”



と。

あなた
そーなんです...金属バットで殴られかけて、咄嗟に腕でガードしたから助かったんですけど...
カリン
カリン
そのあとはどうしたの?
あなた
鳩尾蹴ったら倒れたんでそのままにしちゃいました
カリン
カリン
本当にタフなのね...

この話を聞く限り...少なくとも普通のカタギよりは力があるということだろう。



まぁ、俺も一応は一般人なんだがな...

あなた
...あっ!!
瓜生龍臣
瓜生龍臣
どうした?
あなた
すみません、俺この後バイトなので帰りますね!
瓜生龍臣
瓜生龍臣
昼間にもバイトを始めたのか
瓜生龍臣
瓜生龍臣
頑張ってこいよ!
あなた
ありがとうございます!
カリン
カリン
今日は気をつけるのよ〜
あなた
はい!

そう言ってあなたくんは早足で去っていった。



俺はカリンに話しかける。

瓜生龍臣
瓜生龍臣
カリン...
カリン
カリン
分かってる、あなたくんのことでしょ?調べはついてるわ

流石だ...



俺は最初に「狙われている」という噂を聞いた時、直ぐにCODEーELの組織を疑った。



最近の組織は銀田の指揮の元で働いている奴がおり、そいつは善人でも報酬が相応であれば躊躇無く殺す人間だ。



下手したら...あなたくんが殺されかけない。

瓜生龍臣
瓜生龍臣
今日の深夜だ...いいか?
カリン
カリン
えぇ、もちろん

俺たちは深夜に行動を開始することを決めた。












__深夜。俺とカリンは貴凛町の当たりを探索していた。



あなたくんを狙っているのは、銀田派の人間「水野」...



だがあくまでも銀田の命令ではなく、水野単体の行動らしい。



銀田の元に仕えている水野、そしてさらにその下に仕えている組織の人間...



なんにしても、もうアンタらの好きにはさせねぇ...半グレもあなたくんを狙っていると聞いた。

瓜生龍臣
瓜生龍臣
そんじゃ、カリンはあっちを頼む
カリン
カリン
分かったわ

俺とカリンは二手に別れて行動した。



流石にあなたくんの帰宅ルートまで調べる訳にはいかないからな...原始的な方法だがこれが一番最適だろうと判断した。



薄暗い路地裏を歩いていると、何やら声が聞こえてきた。

水野
悪いね、アンタに恨みはないんだが...組織の命令だ。死んでもらおう

...噂をすれば、だな。あいつが水野か...




俺は気配を消し二人に近づいた。

あなた
組織...?なんだそれ
水野
今から死ぬのに知る必要があるのか?悪いが教えるつもりは無い

そういい水野は刀を振り上げた。



あなたくんは動けずにいたが...



カァン!



俺は奴の刀を持っていた日本刀で受けた。

水野
なっ、お前は...
水野
死龍!
瓜生龍臣
瓜生龍臣
悪いな兄ちゃん...この人は殺させねぇよ

to be continued



前回から話全然進んでなくてごめんなさい
あと時系列バラバラでごめんなさい((

今日中にもう一本上げます!!

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