~風磨side~
大学から帰って来た俺は、今ごろあなたは中島と仲良くヤッてんのかなあ…とか卑猥なことを考えていた
だがしかし、思ってたよりも遥か早くに帰って来た
しかも何か覇気がない
無表情のまま浴室へ向かうあなた
すると、あなたのカバンの中からスマホが鳴り響いた
しかも1回だけじゃなく数分置きに
誰からが気になりあなたのスマホを手に取ると中島健人の文字
なんだ?アイツら会ってたんじゃねえのかよ
まさか…会わなかったのか?
スマホをあなたのカバンの中に戻したと同時にあなたが戻って来た
何でだよ、今朝嬉しそうなツラしてたじゃねえかよ
コクンと頷いたあなた
んだよ、ただのヤキモチじゃねえかよ
偵察って…ヤクの取り引き現場の取り締まりだろ?
万が一の場合、あんな覇気が無くて大丈夫なのかよ
____
ホント情緒不安定だな
こーゆー時のあなたは何し出かすか分からないからちゃんと見てないと危ない
客が居なくなりシーンと静まり返る店内
無表情なのに視線は冷たい
マジで殺してしまいそうなほどの殺気を放つあなた
思わず背筋が凍ったわ
あなたの掛け声と共にVIPルームの中に入っていった
マジで人殺しだけは止めてくれよ?あなた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!