~健人side~
あなたの屋敷に来てお嬢なら部屋に居るって言われたからあなたの部屋まで通してもらったけど…
なにこの光景
意味わかんねえんだけど
俺の声に気付いた途端、菊地の上から退いたあなた
そして舌打ちをしながら機嫌の悪そうな菊地
あなたと菊池がキスしてないのは分かってる
あなたが拒否ってるような言葉も聞こえてたし
でもイライラが止まんねえ
まあ、あなたの部屋の状況見て何となく察したけど
菊池の野郎…俺のあなたにちょっかい出しやがって…
ったく、マジで浮気現場に遭遇じゃなくて良かった
そして部屋を出された俺らはいつもの公園に来た
申し訳なさそうにシュンと肩を落とすあなた
少し言い過ぎたかな…俺も
いつまでも菊池の近くにあなた置いときたくねえ…
あなたの親父さん怖えからな
親バカっぽいし←
俺は首筋に顔を埋めると強く吸い付き、濃く痕を残した
あなたの白い首筋に映える真っ赤な花
こんだけ濃く付けとけば嫌でも菊池の目に入んだろ
独占欲強いってつくづく思うよな、俺って
ホントならいつでも目の届くトコに置いて俺の腕の中に閉じ込めておきたいもん
そんなんあなたに言ったら引かれると思うけど
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!