第3話

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2019/12/05 09:34
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 次の日。今日は術の練習をする日だ。私は用意をしながら思う。カナは来ないのかな、と。もしかしたらもう、来ないかもしれない。もしかしたらカナと会ったことは夢なのかもしれない。まぁ、とにかく練習しよっと。
琴羽
琴羽
よし!いっくぞぉー!…まぁ、術って言ってもちょっとした火を出したりって事くらいだけど…。
私は自分の手の指先に魔力を集めた。すると…。

『ポッ!』

指先に小さな炎が出てきた。こんな小さいけどね、結構な威力あるんだよ?冬とかにとっても便利な術なの。
叶
わぁ…!お見事だね!すごい!!
琴羽
琴羽
こん?!
おっと、いけない。狐の声が出てしまった…じゃなくて!
琴羽
琴羽
カナ?!いつの間に?!
叶
この花すごいね!ここまでちゃんと案内してくれるの!
そう言って笑うカナの手には、昨日カナが帰るときに渡した小さな花が握られていた。あぁ、そういえばこの花、一度行った所に行ける術がかかってるんだった。きっとカナは、この場所へ来たいと強く願ったのだろう。嬉しいなぁ…。
琴羽
琴羽
来てくれてありがとう、カナ!
叶
どういたしまして!ねぇねぇ、さっきの魔法凄かった!もっと見せて!
琴羽
琴羽
魔法…?あぁ、術のことか。いいよ。たっくさん見せてあげる!
叶
楽しみ!!
あぁ、一緒にいてくれる人がいるっていいな。こういうのを友達っていうのかな?この時間が永遠に続けばいいのに…。
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 しばらくして、私達は神社の中で遊ぶことにした。
琴羽
琴羽
疲れたのだぁ~!!
叶
たくさん術を使ったんだもの。当たり前よ。ありがとうね、琴羽。
琴羽
琴羽
どういたしまして!
叶
そういえば、今日は自分で作ったケーキを持ってきたの!!
琴羽
琴羽
けーき?何だ、それ?
叶
まぁ、見ればわかるよ!
叶はそう言って、手に持っていた箱の中から甘い匂いのする、美味しそうな物を取り出した。そして「はい、どーぞ!」と、言って三角型の、真っ赤な苺が乗った、『けーき』とやらを差し出してきた。私は試しに一口食べてみた。
叶
どうですか?!美味しい?!
琴羽
琴羽
な、何だ、コレは?!ものすごい美味しいのだ!!
美味しい!美味しすぎる!私はケーキを食べ終わってから思った。たまにはこうやって遊ぶのもいいな、と…。

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