松川side
この言葉から全ての始まりが決まった
美咲にあなたの悪口を言って
勝手に暴走した美咲は女子に事の発端の原点を作り始める
まずはあなたさんを1人にさせることから始まった
そのためにまず美晴とか言う奴と同じ部活の奴らに吹き込んだ
もちろん美咲がやった
こんなにあっさり行くとは思わなかった
あの女は部活で孤立したくないがためにあなたさんから離れた
そこから美咲はクラスの吹部の人を操ってクラスを誘導した
吹部の女に美咲は「ピアノミスってた」と伝えた
美咲はピアノ無経験だった気がするけど
その吹部の女はあっさり信じた
そこからはクラスが勝手に動いて
あなたさんはあともうちょいで堕ちる所まで進んだ
そして、最後に美咲は自作自演を始めた
そこまでやるとは思ってなかったっけど
堕ちるには最高のトドメだった
あなたさんが向かった道を少しずつ追った
声を荒げず
静かに泣いてる俺の可愛い天使
あなたさんがいる場所は学校の屋上
泣いてる姿に興奮が止まらなかった
その泣き顔を
俺に見して♡
耳まで真っ赤にして泣いてる姿
ニヤケを抑えつつ
俺は少しずつ近づいた
酷く傷ついたんだろうな
顔が一瞬引き攣った
あともう少し
あともう少し
あと
少し
堕ちた
泣き疲れて寝息をしながらも眠るあなたさん
ストレスによって落ちた体重
綺麗だった髪の毛はバッサリ切られていた
小さなあなたさんを抱え
教室に戻った
そして先生はどこかへ消えてしまった
美咲は顔を真っ青にさせながら言った
あなたさんとは真反対の顔色だ
美咲は絶望したような顔をしていた
そして、美咲があなたさんにしたように
俺もトドメを刺した
最終的に泣き崩れた美咲は教室を出ていってしまった
代わりに入ってきたのは美晴だった
美晴は入ってきた早々あなたさんに触ろうとした
美晴は帰って行った
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!