あなたは、ズタボロだった。
腹が深く刺され、他の部位も深く斬られていた。
俺がもっと早く来れば。
あなたは、こんなことにならなかったのかな
俺は急いであなたを抱きかかえる。
そんな、笑わないでくれよ。
忘れられなくなるじゃんか、、
どんどん小さくなる声。
冷たくなる、動かなくなってくる体
笑いながら俺の泣き顔に差し伸べられた手は
俺のもとには届かず、トンッと音をならして
離れていく。
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ガラッ
ギュウ
そう言って私のことを強く抱き締める
私のお母さん。
現代に帰ってきたんだ、令和の時代に。
じゃあ、あれは夢だったのかな?
でも、それにしては
痛みの感覚も寝てる時間もあった。
私は起きた当日に、退院になった。
それからしばらくして、新学期が始まり
進学もする、4月がやって来た。
元気に新学期初日登校!
私の家から学校は
信号がひとつしかないためとっても楽だ。
だが、その信号はとにかく遅い!
その信号が、遅刻しそうな時止まってたら
もうアウトだけど
その信号で、おんなじ制服の私よりも少し背が高い
黒髪でヘッドフォンを首に掛けている男の子に目がいった。
どこか、詩月に似ているようで。
私はその男の子の隣に自然に行った。
そして、思わず口にしてしまった。
信号が、青に変わる。
その時二人同時に歩き出す
その後、始業式も終わって
友達とたくさん話してから詩月と帰った。
帰り道、詩月から告白されて、すごい嬉しかった。
もちろん即OKしたよ笑
今じゃ、詩月は私の旦那さん。よく働くし
家事もしてくれるから頼れる旦那ですフフッ
2歳の息子 要もいて幸せです(o^-^o)
なんで、私と詩月を大正時代にいかせたのかは謎だけどこんなに大好きな人ができたからいいのだ!
~完~
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。